一家に一台のペースで普及しているファミリーカー。その主力となっているのがミニバンである。しかし、ホンダではオデッセイが販売終了し、ミニバンは5月に発売される6代目ステップワゴンとフリードの2車種だけとなった。
ホンダのミニバン選びでは両者の選択で悩む人が多い。そこで本稿では、それぞれのボディサイズや燃費、快適さなどを比較し、ベストバイを考える。
文/木村俊之、写真/奥隅圭之、雨田芳明
【画像ギャラリー】ホンダの3列シートミニバン 新型ステップワゴンとフリードを写真で見比べる!!(24枚)画像ギャラリー運転しやすさはどちらが有利? ボディサイズで比較
ステップワゴンとフリードを比較するうえで、ボディサイズにおける意見は無視できない。まずは、それぞれのボディサイズを比較しよう。
ステップワゴン(7・8人乗り)
全長4800mm×全幅1750mm×全高1840mm タイヤサイズ205/60R16
フリード(6・7人乗り)
全長4265mm×全幅1695mm×全高1710mm タイヤサイズ185/65R15
ステップワゴンの方が一回り大きく、その差は全長で53.5cm、全幅で5.5cm、高さは13cmだ。これらの差が取り回しにどのような影響を与えるのだろうか。
6代目ステップワゴンはサイズアップされ、運転に今ひとつ自信が持てない人にとっては少し大きく感じるだろう。「大きいクルマだと狭い道やすれ違いが心配」という声は多い。そうした声に応えるのがフリードの存在だ。
運転時のポイントは、右左折や駐車の際にステップワゴンの長いホイールベースが生み出す、大きな内輪差になるだろう。ボディサイズが大きく、デザインが洗練されたステップワゴンも魅力的だが、ファミリーカーとしての機動性や運転のしやすさを考えると、小回りが利くフリードが一歩リードか。
勝敗:フリードの勝ち
ガソリン代でどのぐらいの差? 両車のコスパでチェック!!
ベースグレードを比較すると100万円近くの金額差があるフリードとステップワゴン。今回は価格帯を近づけて、フリードHYBRID CROSSTAR・Honda SENSING(278万1900円)と、ステップワゴン1.5LターボAir(299万8600円)で経済性を比較する。
まずは、税金関係だが、自動車税は両車同排気量で、共に年間3万500円だ。登録時や車検時に必要な重量税はステップワゴンが3万2800円、フリードが2万4600円と、その差は8200円である。
ステップワゴンの燃費(新型は公表前のため先代の値)は、1.5Lガソリンターボ車でWLTCモード燃費13.6km/Lだ。年間1万キロ走行した時のガソリン代をレギュラーガソリン(1L/150円)で計算すると、年間11万294円となる。対するフリードはWLTCモード燃費20.8km/Lで、1年間に必要なガソリン代は年間7万2115円だ。
300万円弱の車両本体で、ハイブリッドが選べるフリードなら、年間で3万8179円もガソリン代が安くなる。車両本体価格も安く、ランニングコストも下がるため経済性が高いのは、フリードであろう。
勝敗:フリードの勝ち
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