■最重要なのは「ホンダからは生まれない世界」
最も大切なポイントは、ものづくり企業としてホンダ固有ではまず生まれない、斬新な発想とタブーへの挑戦にあると考えます。
ゲームやエンタメの思考で次世代車にチャレンジするのがソニーカーであり、新サービスを提供し課金するのが、ソニーが設立するMaaS向けプラットフォームです。
このなかで、斬新な発想、冒険心などソニーの車両企画には、安心・安全を根本思想とするホンダからは生まれない世界があるはずです。
自動車会社とIT企業が対立構図に立った時代は終焉していると考えます。現在はパーパス(究極目的)を共有し、互いの得意領域を融合させる時代。それがスマホとは違う、自動車産業のモビリティへのデジタル革命と言えます。
ホンダとソニーは同じ時期に創業され、本田宗一郎と井深大というカリスマ創業者が町工場を世界的企業へ飛躍させた歴史的な親和性、文化的なシンクロがあります。
国内産業では久々に明るく希望を感じる企業連合といえるでしょう。
●中西孝樹(なかにしたかき):オレゴン大学卒。1994年より自動車産業調査に従事し、国内外多数の経済誌で人気アナリスト1位を獲得。著書多数
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