■ナンバープレートへの関心が深まるか?
オリンピックの記念ナンバープレートは、軽自動車用でも「白色」のナンバープレートで話題となったが、この新しい図柄入りナンバープレートは、自家用乗用車は白、事業用登録車は「緑色」、自家用軽自動車は「黄色」の枠取り塗色が施される。
例によって期間限定で、2027年4月30日までが交付期間。この交付期間終了後は、新規はもちろん、住所変更や破損等によりナンバープレートの交付が必要な場合も、この図柄入りナンバープレートを選択することはできなくなる。
その代わり、新車あるいは中古車を買って、名義変更(ナンバー変更)をするタイミングだけではなく、すでに所有しているクルマでも、現在と同じ番号のまま図柄入りナンバープレートに交換することが可能(分類番号が二桁な場合等、一部番号変更が必要なこともあり)。
そして、交付手数料とは別に、1000円以上の寄付を行なうと、同じデザインのナンバーがフルカラー仕様になる(寄付をしないとモノトーン)。
ちなみにこの寄付金は、(公財)日本デザインナンバー財団によって管理され、「安全・安心で楽しいお出かけを通じて日本を元気にする取組」に活用されるとのこと。
全国版なので、地域を問わず交付され、一般社団法人 全国自動車標板協議会の図柄ナンバー申込サービス専用WEBか、地域の予約センター窓口から申し込みが可能。
ただ、この花をモチーフとした図柄入りナンバーは、ラグビーワールドカップやオリンピックを盛り上げるといったわかりやすい意図が見えないので、どれだけ希望者が集まるかはかなり疑問……。
それに対し、「地方版図柄入りナンバープレート」の場合は、地域のPRにつながるようなデザインが多いので、郷土愛に訴える魅力がある。
人気上位のくまモンのイラストが入った熊本ナンバーや、広島東洋カープとコラボレーションした福山ナンバー、朱雀が描かれた奈良県の飛鳥ナンバー、福井の恐竜ナンバー、岩手の銀河鉄道の夜ナンバー、静岡や山梨の富士山ナンバー、大分の温泉ナンバーなどは、まさに地域密着。インパクトもあってセンスもいい。
意外なところでは、千葉県松戸市の矢切の渡しナンバーなども申込者が多かった。
全国版・地方版を合わせても、図柄入りナンバープレートの普及率はまだ10%にも満たないそうだが、図柄入りナンバープレートが、長年「かっこ悪い」といわれ続けている日本のナンバープレート(デザインというより形状の問題だが)を見なおすひとつのきっかけにつながってくれればいいと思う。
まずはナンバープレートに関心を持つ人が増えることが肝要だ。
■図柄入りで気になる視認性
図柄入りナンバーは、番号の視認性が気になるところだ。特に複雑な図柄だと見づらそうだ。
これまでの図柄入りナンバー同様に、地方版図柄入りナンバープレートにおいても、記載された番号等の視認性について、下記の試験を実施することによって確認している。
・ 照度が一様に200ルクス程度の場所で、地上1メートルの高さの位置に番号標を横長に垂直に保持した場合に、番号標から20メートルの距離をへだてて、番号標に正対した位置並びに番号標の中心点と観察者とを結ぶ線が、番号標の板面に対し左右それぞれ15度及び30度の角度となる位置から番号標に表示された文字等が明瞭に識別できること。
・ 暗夜又は暗室内において、地上1メートルの高さの位置に番号標を横長に垂直に保持し、番号標板面における照度を10ルクスに照明した場合に、番号標から20メートルの距離をへだてて、番号標に正対した位置並びに番号標の中心点と観察
者とを結ぶ線が、番号標の板面に対し左右それぞれ15度及び30度の角度となる位置から番号標に表示された文字等が明瞭に識別できること。
※ 視認性は、3人以上(奇数)の視力の正常な観察者によって確認すること。
このように基準をクリアしているナンバーのみが発行しれているが、図柄のないナンバーと比較すると視認性に難があるのが間違いないところだろう。
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