道路を走っていると、右折帯の手前などでゼブラゾーンを見かけること、ありますよね。このゼブラゾーン、なんのためにあるのでしょうか。走りにくいし渋滞の原因になってるような気もするし、許せん! というわけで調べてみました。
※本稿は2017年のものです。
文:ベストカー編集部 写真:ぱくたそ、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2017年10月10日号
ゼブラゾーンは跨いで走っても違反ではない
センターラインに沿うように路面にペイントされたゼブラゾーン。交差点手前に多く、例えば片側1車線道路の道幅が広がり前方の交差点に右折レーンが現われる、というような地点で、手前にゼブラゾーンが出現することが多いです。
これは『導流帯』と呼ばれるもので、直進車両が誤って右折レーンに進入してしまわないように誘導する目的でマーキングされているのです。
先の右折レーンを目指して右寄りを走行してきたクルマにとって、このゼブラゾーンはなかなかの「邪魔者」。
せっかく右寄りを走ってきたのにゼブラゾーンの部分で一旦左車線に移動して、改めて右折レーンに進む……、という必要は、実はないのです。
この『導流帯』は、あくまでもスムーズな交通の流れを導くために設置されたもので、導流帯自体は進入禁止場所ではないのです。堂々と走っていい場所なのです。
ただし、こうなると考えられるのが、「跨いで走っていいこと」を知っている人がゼブラゾーンを跨いで直進し、知らない人がゼブラゾーンの途切れたところで右折レーンに入り衝突してしまうケース。「ゼブラゾーンを直進してくるクルマがいるかもしれない」「右折レーンにいきなり入ってくるクルマがいるかもしれない」という意識は、常に持っておいてほしいところです。
もうひとつ注意しなければならないのが、『安全地帯』などと間違えないこと。ゼブラゾーンの周囲が黄色いラインで囲まれていたらそこは進入禁止の場所。『導流帯』はすべて白のラインでペイントされています。
まだある!? つい意味を忘れてしまう道路表示
路上のペイントは道交法で規定されていますが、ついついその意味を忘れてしまっているものも少なくありません。
例えば2車線以上の道路での車線を示す白の実線と破線の違い。黄色線なら車線変更禁止だとわかりますが、さて、白実線は!?
白実線自体に規制の意味合いはありませんが、得てして「道交法上踏み越えてはいけない」場所に引かれているケースが多いので、気をつけるべきなのです。
■幅員片側6m以上の道路におけるセンターラインの場合、対向車線にはみ出してはダメ(追い越し禁止)
■交差点、踏切、横断歩道手前30m以内のエリアに引かれた車両通行帯の場合、他車を追い越すための車線変更は不可。車線変更を伴わない追い抜きは可。追い越しのためではない車線変更は可
難しいですね。
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