「カローラとは」ではなく「その時代のカローラ」を追い求めているからこそ
現行型のプリウスは全幅1760mmとさらに拡大しているが、先代30系プリウスの大ヒットをうけ、決断したようだ。ちなみに、2018年に中国で発表されたグローバル市場向けカローラは、車幅1780mm(ホイールベースは国内カローラよりも60mm長く2700mm)と、さらに大きなボディで登場している。
「5ナンバー枠でつくってこそ技術力があるといえるのではないか」という意見もあるが、運転操作にほぼ影響のない、最小限の拡幅で済ませられるのであれば、全てのバランスがよくなる3ナンバー化は賛成だ。前述したように、多少の拡幅はクルマとしての性能において、メリットが大きい。
先代まで5ナンバーを死守し、「カローラは5ナンバーであるべき」と考えていたはずのものを、一転して3ナンバー化する。「カローラとは」と考えるのではなく、「その時代のカローラ」を追い求めているからこその発想であり、これこそが、カローラが半世紀以上にわたって、世界中で愛され続ける理由であろう。
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現行カローラシリーズの先陣を切って2018年に登場したカローラスポーツは、TNGAプラットフォームによる走りの質感の高さと、「キーンルックフェイス」という新たなデザインにチャレンジし、その1年3か月後に登場したカローラ、カローラツーリングもまた、TNGAの恩恵を受け、低重心でスポーティなスタイリングと、高い走りの質感を手に入れた。
2021年9月に登場した「カローラクロス」はカローラシリーズ初のSUVとしてブランドの幅を広げ、先日登場した「GRカローラ」は、カローラブランドの懐の深さを示してみせた。
変わらないために、変わり続けるカローラ。つぎはどんな「カローラ」をみせてくれるのか、カローラシリーズからは今後も目が離せない。
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