■軽量化へのネガを克服し、歴代モデル中でも速さをまとった3代目ロードスター
現在4代目モデルとなるマツダロードスターは歴代モデルすべてが成功し、だからこそライトウェイトオープン2シーターのスポーツカーというマニアックなジャンルながら初代モデル以来33年間も継続されている。
しかし、2005年登場のNC型3代目モデルが開発されていた時期は、マツダが5チャンネル制をはじめとしたバブル期の拡大路線による後遺症から完全に癒えていたわけではなかった。
それでもロードスターの開発が継続され、3代目モデルに移行できるのは喜ぶべきことだったにせよ、3代目ロードスターはRX-8ベースでの開発を余儀なくされた。RX-8ベースで3代目ロードスターを開発するというのは軽さを求めたいロードスターにとって、過剰な面が多々ある=重量増という致命的な制約でもあった。
しかし、3代目ロードスターの開発中、開発主査の貴島孝雄氏が「神風」と言う円高の進行が起きた。どういうことかというと、日本からの輸出が多いマツダにとって円高は痛手だ。
それを逆手に取って「コストダウンのため」という名目もあり、生産設備を共用するなどしながら、サスペンションのパーツは3代目ロードスターに合った軽量なものを開発することができ、軽量化とコストダウンを同時に実現したのだ。
さらに3代目ロードスターも歴代ロードスター同様に徹底的な軽量化が行われ、3代目ロードスターの車重は2代目ロードスターの最も重いグレードと同等に抑えられた。
また、3代目ロードスターは2LNAエンジンの搭載もあり、歴代ロードスターのなかでは速いモデルで、これはこれで歴代ロードスター上での3代目ロードスターの魅力となっている。
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