2022年3月、国内最大規模のオートバイ、部品、用品の見本市である大阪&東京モーターサイクルショーが開催された。
コロナ禍によって3年ぶりの開催となった今回は、中止となった前々回、前回を取り返すかのような盛況ぶりだった。なかでも懐かしの「ホーク」をはじめ、青春のリバイバル系バイクが大豊作。
今どきのバイク事情が丸わかりなモーターサイクルショーレポートをお届け!
※本稿は2022年4月のものです
文/沼尾宏明、写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2022年5月10日号
■シブ系オヤジに似合う! 小粋カフェレーサー参上
昔の車名やデザインを復刻したバイクが近頃のトレンド。
若者ライダーが増えたとはいえ、主流はやはりオヤジだからだ。今年のモーターサイクルショーもレトロ路線は一大潮流だった。
まず目玉はホンダの「ホーク11(イレブン)」だ。
ホークと言えばオヤジ世代には1970~1980年代に人気を博した250&400ccネイキッドが思い浮かぶハズ。しかし、この車名を受け継ぎながらまったく異なる新作が東西モーターサイクルショーで世界初公開された。
1082cc水冷並列2気筒を搭載したカフェレーサーで、ターゲットは「経験豊かなベテラン」。ズバリ50代以上のオヤジ向けで、昔懐かしいロケットカウルが最大の特徴だ。
キーメッセージは「楽しさは、数字じゃない」。開発者は「スペックや出力ではなく、純粋に乗る喜びを味わってほしい。乗った後にもバイクを眺めたり、磨いたりする喜びが感じ取れるバイクを目指した」と話す。
ネーミングについては、伝統的に「ホンダの2気筒ロードスポーツ」を意味するホークから命名。
ホークIIら国内ネイキッドも2気筒だったが、海外では2気筒ロードスポーツを代々“ホーク”と呼称してきた。このブランドを大事にして命名したという。
デザインにモチーフはなく、「カウルを面とすることで、レトロなだけではなく、イマ風に演出した」と話す。
コイツは、革ジャンのシックな装いで、パラツインの鼓動感とトルクを味わいながらワインディングを颯爽と駆ける。そんなシブい楽しみ方が似合いそうだ。
HMJの室岡克博社長によると「日本専用」として発売。まさに俺達オヤジ連中を狙い撃ちしたモデルだ。価格は150万円前後、2022年下期登場と予想したい。
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