ノア＆ヴォクシーより納期が早いのは有利! ステップワゴンの先行受注は1.8万台で11月中納車が可能!

■ステップワゴンならではのノア&ヴォクシー対応策とは

　新型ステップワゴンのライバルであるノア&ヴォクシーは、安全装備や運転支援機能の先進さで１歩リードしているように思える。

　例えば「アドバンスドパーク」は、遠隔操作でクルマを出し入れでき、狭い駐車場での使い勝手が素晴らしい。燃費も良く、高級感漂う佇まいは、ミドルクラスミニバントップの実力を感じさせる。

　だが、ノア&ヴォクシーほどの先進的な装備こそ搭載されていないものの、ステップワゴンの機能も負けてはいない。

　走りは重厚感があり、揺れが少なく感じる。クルマ酔いに強いクルマ作りを意識して、路面のギャップによる突き上げ感などがかなり軽減されているのだ。

　また座面を高くするなど車内の見渡せることで、視覚的なクルマ酔い低減効果も生まれている。乗り物が苦手という人でも乗りやすく仕上がっているのがステップワゴンだ。

　クルマ酔いしてしまうと、せっかくのお出かけも楽しさが半減してしまう。ステップワゴンがライバルと1番の違うところは、クルマに乗る家族への気配りなのだろう。

■ステップワゴンはディーラーにとってリーダー的存在

　N-BOXはホンダの絶対的エースとして活躍し、今ではブランドイメージを引っ張る存在となっている。しかし、営業マンに「販売の軸になるクルマは何か」と聞くと、ステップワゴンという回答が多い。

　ステップワゴンはミニバンブームを長年牽引してきた。また、「売りやすく、利益も高い」から、今でも収益の柱としてもディーラーに頼られるクルマである。N-BOXとステップワゴンの1台あたりの利益を比べると、3〜4倍ステップワゴンの方が高い。

　N-BOXは販売台数があればこそ、大きな利益を生むことができる。しかし、上下する販売台数を考えると、販売の軸にすることは難しいだろう。

　だからこそステップワゴンの存在は、ディーラーの収益問題をクリアにするために重要なのである。ステップワゴンは、ホンダのラインナップを支えるリーダー的存在なのだ。

　ステップワゴンは「使い勝手の良さ」が特徴のクルマだった。新型ではその特徴を残しながら、よりハイクラスなミニバンとして楽しむことができる一台に進化した。

　ホンダのコンセプトである「人」を中心とするクルマづくり。その中心的な存在として、ステップワゴンが重要なクルマとなるだろう。

　ホンダの未来を占う一台であることは間違いない。今後も好調な販売が続くことを、大いに期待したいものだ。