トヨタは超長寿ハイエースをいったいどうするつもりなのか? 新型はいつ登場?

■電動パワステへの移行は避けられず

現状のハイエースの油圧パワステは今後、ADAS系を進化させていくためにはパワステの電動化が求められることになる
現状のハイエースの油圧パワステは今後、ADAS系を進化させていくためにはパワステの電動化が求められることになる

 そもそも「なぜ200系をモデルチェンジしなければならないか」ということを考えてみたい。巷間、さまざまなウワサが出ている。安全基準をクリアできないとか、燃費規制で厳しいなどなど。フルモデルチェンジでイッキに解決する、というのがハイエースフルモデルチェンジ情報の根拠になっているようだ。

 では200系ハイエース、現状はすべて厳しいかといえば、そんなことないようだ。

 今や「世界一ハイエースに詳しい自動車評論家」なので、さまざまな方向から取材してみたら、「すでに衝突安全性は悪くないし、将来的な規制強化にも対応できる」ということのようだ。もっと言えば、ハイエース単体での衝突安全性を高めるのはそれほど難しくないものの、ほかのクルマと衝突した時に強すぎる点を何とかしようと思っていると聞く。200系ボディで充分対応可能らしい。

 ADAS性能(自動ブレーキなど)はどうだろう? レーン逸脱防止機能を付けようとすれば、パワステを油圧から電動に変えなければならない。ランクル300などは油圧と電動両方を付けたハイブリッドになっている。ハイエースも対応しなければならない。遠からず電動にすることだろう。自動ブレーキについては現状でも徐々にバージョンアップしているため、今後も強化していけばよい。

■2027年まではフルモデルチェンジなし!?

ハイエースで全日本ラリーに参戦している国沢氏。ハイエースを知り尽くした氏の結論は「現行型ハイエースを買うなら待つ必要なし!」とのことだ
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 燃費のいいパワーユニットだけれど、開発チームはさまざまなタイプを考えているようだ。一方、ニーズは現状と変化なし。すなわち売れ筋がガソリンでディーゼルもニーズ多いということ。

 なぜだろう。ハイエースのユーザー層を見ると、車両コストと燃料コストがリンクしていないようなのだ。車両価格+燃料代での費用を重視しない、という考え方でいいと思う。

 大半のユーザーはプライベートで使っていない。企業なら車両コストと燃料コストが別勘定。個人ユーザーも別勘定らしい。燃料コストは別請求というケースが多いようだ。

 職人さんでいえば、ガソリン代の領収書を出せばその分支払ってもらえる、みたいなことらしい。燃費のいいディーゼルが案外伸び悩むのも、そんな理由らしい。したがってハイブリッド出たって伸びない?

 とはいえ、ニーズあったらハイブリッドも出てくると思う。そればかりか床下が広いため電池だって積める。電気で走るハイエースも出てくる可能性あります。ただし! その場合でもパッケージングは現行モデルがベストだという結論のようだ。

 結論です。200系ハイエース、おそらく2027年くらいまではフルモデルチェンジしないだろう。ハイエースを買うなら待っても意味なしです。

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