トヨタは超長寿ハイエースをいったいどうするつもりなのか? 新型はいつ登場?

トヨタは超長寿ハイエースをいったいどうするつもりなのか? 新型はいつ登場?

 現行の200系ハイエースは2004年に登場した超ロングスパンモデルとなっているのだが、後追いのキャラバンをまったくよせつけず、このカテゴリーでの絶対的王者として君臨し続けている。

 海外では2019年にフィリピンを皮切りにセミボンネットタイプの300系ハイエースが登場しているが、新興国の多い東南アジアと市場環境の違う日本国内ではそのまま200系が継続販売され続けている。そこで、気になる新型ハイエースはいつどのようなモデルになって登場するのか、国内ラリーでハイエースを走らせている国沢光宏氏が予想する!

文/国沢光宏写真/トヨタ、ベストカー編集部

【画像ギャラリー】商用カテゴリーに君臨する王者、ハイエースをトヨタはいつ新型にする? 現行200系をチェック!(11枚)画像ギャラリー

■新型ハイエースの登場はいつになるのか?

200系ハイエース。言わずと知れたベストセラーモデルだが、日本の狭い道路事情を鑑みればナローボディのラインナップは必須となる
200系ハイエース。言わずと知れたベストセラーモデルだが、日本の狭い道路事情を鑑みればナローボディのラインナップは必須となる

 20年前からハイエース好きだったけれど、全日本ラリーでハイエースを走らせるようになってから一段とのめり込んでいる。ハイエース、どの方向から見ても名車だ! ハイエースでのラリーについてはグーグル先生で検索していただければ、たくさん出てくるのでご参照を。あんなボディシルエットながら意外に低重心。それなりのサスペンションを組めばガンガン走れてしまう。

 閑話休題。ここにきて話題になっているのが現行200系ハイエースのフルモデルチェンジだ。メディアは「間もなく新型登場!」みたいな情報を流しているものの、ディーラーに聞くとそういった話も出てこない。そもそも車体形式からすれば300系(日本だとグランドハイエース)は新型ハイエースと考えてもいいだろう。そのあたりの事情をジックリ探ってみた。

 まず300系という名称、本来なら200系ハイエースの次世代になる。ただ、最近のトヨタを見ているとイレギュラーも出てきた。例えば30系プリウスの次という位置づけになる40系ながら、実際は『プリウスα』であり、30系はフルモデルチェンジで50系になった。ハイエースも同じ状況だと思う。そもそも300系にはハイエースの売れ筋となるナローボディが存在しない。

 説明するまでもなく、ハイエースの主な使い道は「働くクルマ」だ。荷物の配送や工事などの現場に行く人と道具を運ぶ相棒。残念ながら我が国の道路事情は直近の50年間で進化しておらず(50年前は舗装という大進化がありました)、狭いまんま。巨大な300系ハイエースで現場に行ったって置く場所なし。荷物の配送だって路地に入っていけず、配送中はジャマになってしまう。

 ということから200系ハイエースの後継として300系を考えるのは無理。やはり、5ナンバーサイズのボディを持ってハイエースの王道だと思う。では、200系と同じボディサイズを持つ300系のバリエーションが出てくるのだろうか? これは明確に「ノー!」と言える。ボンネットのある300系のボディを短くしたら、荷室スペースが大幅に削減されてしまうからだ。

次ページは : ■電動パワステへの移行は避けられず

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

S-FR開発プロジェクトが再始動! 土屋圭市さんがトヨタのネオクラを乗りつくす! GWのお得情報満載【ベストカー5月26日号】

S-FR開発プロジェクトが再始動! 土屋圭市さんがトヨタのネオクラを乗りつくす! GWのお得情報満載【ベストカー5月26日号】

不死鳥のごとく蘇る! トヨタS-FR開発計画は再開していた! ドリキンこそレジェンドの土屋圭市さんがトヨタのネオクラシックを一気試乗! GWをより楽しく過ごす情報も満載なベストカー5月26日号、堂々発売中!