■洗車自体にもメリット、デメリットがある
ガラスコーティングを施すオーナーには、洗車をしたい派と、したくない派の両方が存在する。とにかくクルマを綺麗に保ち、そのために洗車をするがワックスやコーティングを自分でする手間は省きたい人が前者だ。
後者は、ガラスコーティングによってクルマが汚れにくくなる効果をメリットと感じてコーティングを依頼する。
洗車自体も多くても少なすぎても弊害はある。まず洗いすぎは、サビや磨きキズの原因になる。逆に洗わなすぎても、磨きキズは防げるがボディの隙間に泥や砂、枯れ葉などが堆積して、それが水分を含みやすくなってサビやカビ、苔などが生える原因になることもある。
洗車機も汚れが少ない状態で頻繁に利用するユーザーは、比較的磨きキズが少ないが、しっかり汚れた状態で洗車機にかけるような使い方では磨きキズが増えてしまうことになる。
比較的マメに洗車をする人で、洗車が趣味というほどのレベルではないのなら、ガラスコーティングだけに大枚はたく必要はないのではないだろうか。
ちょっと前までなら、下取りや買い取り時にボディが綺麗であればプラス査定がつくこともメリットであったが、5年以内に買い替えるのであれば、それほど塗装面の状態に差が付くとも思えない。
平均車齢が延びている昨今、7~8年経過したら、現在のクルマは将来の下取り価格などが不透明すぎるので、予測できない以上、余計なコストをかけない方が得策だ。
■コーティングの性能維持にもコストがかかる
ガラスコーティングの被膜自体は耐久性が高くても、撥水効果の持続性は半年、1年で低下してしまう。そのため定期的に被膜の状態をチェックしてもらうと同時に撥水剤を塗ってもらう必要があり、それでも数万円の出費となる。
つまり、5年保証のコーティングをしてもらうと、保証を受け続けることを考えるとコーティングの費用だけで、5年間で十数万円から25万円前後も費用がかかることになるのだ。
最初の3年くらいはディーラーに任せるとして、その後は洗車の専門店にコーティングを依頼することで費用を抑えることはできる。しかし、ここでも最上級の仕上りとなれば4万円から8万円程度の費用となる上に、やはり毎年のメンテナンスを受ける必要がある。
オーナーが自分でできるコーティング剤も市販されているが、ガラス系でも被膜が薄く硬度や持続性もそれなりとなる。プロ用の洗車用品は使い方をキチンと知って、作業スキルも持っている人だから使えるアイテムなのである。
やはりコストと労力、そして仕上りぶりを総合的に判断して、自分の中で折り合いをつけていくしかない。
個人的な意見を言わせてもらえば、一番コスパがいいのは、1、2年程度の耐久性のガラスコーティングをプロにお願いして自宅で洗車する、あるいは布ブラシの洗車機で毎週洗車するというパターンではないだろうか。
駐車場の環境(屋根の有無や鳥害、洗車しやすさなど)や自分の生活スタイルなどで決めるしかないが、ガラスコーティング自体は、洗車好きでワックス好きのマニア以外は利用したほうがいいものだ。
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