「クルマでモテるためには論争」に終止符を!! どんなクルマに乗ってもモテません!!

「クルマでモテるためには論争」に終止符を!! どんなクルマに乗ってもモテません!!

 バブル期に青春をすごした皆さまの中には、「あのカッコいいクルマを買えばモテる」という、現代的価値観では妄言としか思えないような言葉に、ある種の説得力を感じるのではないでしょうか。

 クルマでモテる。21世紀の現在では、もう書いていてもしんどいこの一言に、いまだある種の夢を見ている人がいるんだなと、自動車専門メディアなどを見ていると、感じることがあります。だって「そういう企画」がたまにあるんですもの。

 それこそ「恋人ができるクルマ選び」なんてストレートな企画はさすがにありませんが、「彼女が喜ぶクルマ」とか「助手席の女子が喜ぶ装備」とか、そういう記事はちょくちょくあるじゃないですか。

「いまどきそんなクルマも装備もありませんよねぇ、だってクルマでモテるなんでありえないじゃないですか」と、やや自虐気味に問いかけてみたところ、本稿執筆者であるスーザン史子氏は「まあモテないでしょうけど、皆無ってことはないんじゃないですかね」とのこと。

 え、どういうことですかそれ!? モテることもある…ってこと?? どんなクルマだとモテる可能性があるんですか? 女子ウケのいいモデル?? 以下そこのところきっちり書いていただきました。

文:スーザン史子


■スポーティモデルに女子ウケは期待できない

 モテを意識するなら、自分の好きなクルマをあきらめて、女子ウケのいいモデルを買うべきか。

 そんなお悩みを抱えるカーマニアの皆さま。残念ながら、それはまったくの間違い、NGでございます。いつも槍玉にあげてしまいますが、一般的な女子目線でいえば国産スポーティ系モデルでの女子ウケはほぼ期待できません。

 ですが、まったく望みがないわけではありません。むしろ、女子ウケの悪いクルマこそ、アナタの魅力を引き出す最強のアイテムになりうるのです。

 ワタクシ、スーザン史子がその理由をご説明いたします。

男社会の自動車メディア業界にて日々奮闘するライター・スーザン史子氏。女性誌にも執筆し、女心には詳しい! …はず!!

 松嶋菜々子扮する合コン好きのスッチー、神野桜子が相手のクルマのキーをチラ見して、その日、お持ち帰りする男性を見定める。

 2000年に放映されたTVドラマ『やまとなでしこ』(フジテレビ系列)では、こんなシーンが度々登場して話題になりました。

【高級車=お金持ち=一生遊んで暮らせそう】

 ドラマの中の話とはいえ、そんな打算が当時の野心ある女性たちの中にはあったんでしょう。

 でも、人生の豊かさって、経済力だけで測れるものなんでしょうか。

 スゴイクルマに乗ってるから、「乗せて~!」っていう女子も、バブル期から30年近く経った今では、絶滅危惧種になったといっていいでしょうしね。

 個人的に「面白いなあ、強いなあ」と感じるのは、自分の好きな世界を持っている人。

 身近なところでは、モータージャーナリストの方々もそうでしょう。クルマが好きで好きで、それを仕事にしてしまった人たちが周りにたくさんいるのを見ていると、「好きなことがある」ということは、それだけで宝物だなって、つくづく思うんですよ(超他人事!)。

 なぜならそれが生きる原動力になるから。

 好きなことで生きていけている人というのは、ある意味、人生の勝者だと思うのです。

 なんといっても、クルマには人生を変えるパワーがあります。

この業界はそういう人たちの集まりみたいなものですが、最近では、知り合いの編集者H君が「男の一括払い」で、ダッヂ・バイパーを買いまして、それから人生バラ色になっちゃって、それはそれは毎日楽しそうにしています。

 バイパーを買ったことで自分の連載コラムも始めて、独特の文章センスも手伝って、一部のカーマニアの間では大変な人気者になりました。古いバイパーですから故障もするし、8リッターですから税金もバカ高い! 

 でも、それも含めネタにし、喜びに変えてしまっている。このままいけば、女子の1人や2人、いや3人ぐらい反応するのでは? と周囲は期待しましたが……(笑)、ともあれ同性のカーマニアにはビンビン響いているようです。

こちらがダッジ・バイパー。中古車で購入するにしても程度のよいものだと700万〜1000万円かかります

 なぜ、彼に共感するのか?

 それは、カーマニアとして本来あるべき姿を見るから。バイパーという後々手がかかりそうなクルマに大金を投じる勇気と心意気に、自分には到底ムリなことと、人は頭を垂れるものなのです。

 そして彼には、女子にモテたいという邪心は一切ありません。

次ページは : ■女子への「媚び」は逆効果

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