レクサスRZで大進化を魅せる! スピンドルグリルという選択は正解だったのか!?

■わずか10年でシングルフレームグリルに追いついた認知度

 レクサスのスピンドルグリル採用は成功だったのか? と問われれば、「大成功だった」と私は答える。それによってレクサスのイメージが形状として記憶されるようになり、以前に比べてはるかに明確になったからだ。

 今やレクサスと聞けば、誰もがスピンドルグリルを連想する。採用からわずか10年で、アウディのシングルフレームグリルに追いついたと言えるのではないか。いや、形状がよりアグレッシブな分、シングフレームグリルを超えたとも言える。

 現在のシングルフレームグリルには、デザイン的な行き詰りが感じられる。当初の強烈さや斬新さはとっくに失われたし、もともと形状が「単純なデカ口」に近かったため、巨大化はこれ以上ムリ! となると、発展させるのが難しくなったのだ。

 これ以上大きくできない点はスピンドルグリルも同様だが、もともとの形状がよりアグレッシブでわかりやすいので、刺激やアイコン性を継続させるのは簡単だし、LXではグリルの縁をなくして桟を太くすることで、新鮮さを獲得している。

これ以上は大きくできないが、よりアグレッシブでわかりやすい形状であり、グリルの縁をなくして桟を太くすることで新鮮さを獲得している
これ以上は大きくできないが、よりアグレッシブでわかりやすい形状であり、グリルの縁をなくして桟を太くすることで新鮮さを獲得している

 しかもレクサスは、近い将来主力となるEVに、スピンドルグリルから発展させたスピンドルボディを採用し、アウディを出し抜いた格好だ。

 アウディも、EVのe-tronシリーズに、「穴のないシングルフレームグリル」を採用しているが、「スピンドルグリルの裏返し技」であるスピンドルボディに比べると常識的でインパクトは弱い。レクサスの勝利である。

 レクサスのスピンドルボディは、メルセデスやBMWのEVに対しても、デザイン的に優位に立っている。シンプルでカッコいいし、斬新さ、強烈さも持ち合わせているのだから素晴らしいじゃないか!

 エンジン車はスピンドルグリル、EVはそれを裏返したスピンドルボディというレクサスのデザイン戦略は、コロンブスの卵。誰でも思い付きそうで、誰も思い付かなかった。お見事としか言いようがない。

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