6000万円のスカイラインR34GT-Rと500万円から買えるR33GT-Rとの差 コスパ激しいR33GT-Rの魅力と不満点


 2022年夏に発売予定の日産フェアレディZだが、すでに車両本体価格も発表。また240台限定の抽選販売となった特別仕様車「Proto Spec」は1万人以上の応募が殺到した。

 その裏で、フラッグシップスポーツカーのGT-Rは2022年モデルの注文台数が予定販売台数に達したため、オーダーストップ。騒音規制などにより、このまま生産終了となると言われている。

 GT-Rは新車が手に入らないと言われるようになった2022年3月から中古車相場は値上がりしはじめ、5月の平均価格は約1539.3万円と最高値を記録。わずか3カ月で約540万円も値上がりしている。

 その現行型GT-Rの中古車の平均価格を上回っているのが、1999年~2002年に販売されたR34型スカイラインGT-R。1989年に登場したR32型から始まった第2世代スカイラインGT-Rの集大成となるモデルだ。

 R34型スカイラインGT-Rは直列6気筒エンジンを搭載した最後のモデルということで、非常に人気が高く、現在中古車の平均価格はR35GT-Rの約1539.3万円を上回る約1783.8万円となっている。

 特にVスペックIIニュルは3000万円をゆうに超え、5500万円、6000万円の中古車が販売されており、これまでにない爆上がりをみせている。

 そこで、ここではR34型スカイラインGT-Rとその旧型であるR33型の中古車相場を比較し、R33型も今後中古車相場が上昇するのかどうかを考えてみたい。

文/萩原文博、写真/日産自動車

【画像ギャラリー】1千万円台は当たり前!? 中古車価格でも王者の風格!! 第2世代GT-Rの勇姿(8枚)画像ギャラリー

■中古車は定価なし! R33とR34の中古価格を比較する

1995年登場の日産 スカイラインGT-R(R33)

 新車は車両本体価格という“定価”があるが、中古車は需要と供給のバランスで決まるので定価はない。

 例えば、新車があまり売れなかったクルマが、生産終了後に様々なきっかけで人気となると、元々クルマの台数が少ないにもかかわらず、欲しい人が多いので中古車の販売価格が上昇するというケースは現在では頻繁にあることだ。

 現在のR33型スカイラインGT-Rの中古車事情を見てみると流通台数は約40台。平均価格は約672.7万円で、中古車の価格帯は約509万~約1,599万円となっている。一方、R34型スカイラインGT-Rの中古車の流通台数は、約48台。

 平均価格は約1783.8万円で、中古車の価格帯は約1350万~約6000万円となっており、平均価格は1000万円以上の差が付いている。どうして、これほどの差ができるのだろうか。

 そこで、まずR33型とR34型スカイラインGT-Rの生産台数を調べてみた。R33型の生産台数は約1万6422台。これまで不人気と言われてきたR33スカイラインGT-Rだが、実は生産台数はR34型よりも5000台も多いのである。

 この数字を見る限り、決して新車当時の人気はR33型のほうが低かったというわけではない。しかしながら、R32型スカイラインGT-Rの約4万4000台という数字は驚異的だ。

R32GT-R(1989年8月~1994年12月)の中古車情報はこちら!

R33GT-R(1995年1月~1998年12月)の中古車情報はこちら!

R34GT-R(1999年1月~2002年12月)の中古車情報はこちら!

■R34GT-Rの中古車が高騰した理由とR33GT-Rの中古車価格が上がらない理由

1999年登場の日産 スカイラインGT-R(R34)。※写真はVスペック

 ということは、R34型スカイラインGT-Rは最後の直列6気筒エンジンを搭載したスカイラインGT-Rという付加価値がここまでの人気となっていると言える。その一方で、R33型スカイラインGT-Rは人気が高くならない理由があると考えられる。

 1995年1月に登場したR33型スカイラインGT-Rは、搭載されているRB26型2.6L直列6気筒DOHCツインターボは、ECUの16ビット化をはじめ、吸排気系、圧縮比、フリクションロスの見直しや改良によって最高出力は280psのままだが、最大トルクは37.5kgmまでアップさせている。

 そして、ベース車のスカイライン同様にプラットフォームの共通化により先代のR32型から全長は+130mm、ホイールベースは105mm延長されリアシートの居住性を向上させた。このボディの大型化がR33スカイラインGT-Rが不人気と言われた最大の理由である。

 しかし大型化したボディは、補強が加えられ剛性はアップしている。さらにR32型スカイラインGT-Rではアンダーステア傾向が強かったが、R33型スカイラインGT-Rはボディの大型化に伴い、Vスペックには、リアデフにアクティブLSDを採用し、これに合わせて4WDシステムにアテーサE-TSプロを採用し、高い旋回性能を実現させている。

 これが、ニュルブルクリンク北コースで、7分59秒を叩き出し、R33型スカイラインGT-Rのキャッチコピーである「マイナス21秒のロマン」につながっているのだ。

 開発担当者だった渡邉衡三氏は「R32型スカイラインGT-Rはゼロベースで出てきたクルマなので、60点ぐらいでもインパクトは抜群。さらに性能を向上させたR33型GT-Rは、絶対的に見れば80点に点数は上がったとしてR32GT-Rの60点から20点しか上がっていないように見える」とインタビューで話してくれた。

 結局R34型スカイラインGT-Rは、ホイールベースを短くしているので、R33型のロングホイールベースはグランドツアラーとしての性能は高かったが、GT-Rに求められるサーキットでの速さには物足りない面があったと言えるのかも知れない。

次ページは : ■今後、R33GT-Rも値上がりする!?

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