ハイブリッド車は「ググッ」と加速、「パッ」とアクセルオフ、「フワッ」と巡行
ハイブリッド車の場合だと、「エンジンを使う時間を極力短くして、モーターで走行する時間をできるだけ増やす」ことがコツ。信号待ちなど、完全停止したところから発進するようなシーンの場合、モーターの持つ「初動からのトルクの強さ」という特徴をフル活用して、「ググっ」とやや強めの加速を行ってスピードに乗せます(もちろん、前走車がいる場合は、前走車の動きにあわせてください)。ここがガソリン車とは違う点です。
目標車速(一般道では50〜60km/h)に近づいたら、アクセルペダルを完全に「パッ」と戻し、エンジンが止まる瞬間を、音や振動、メーター内の表示で確認します。クルマへ「もう加速する必要がない」と認識させることがポイントです。
巡行走行中は、エンジンが起動しているのか否かを常に感じながら、アクセルペダルをこまめにもどし、エンジン休止状態を続けます。スピードが落ちてきたら、少し強めに加速をして、また巡航速度に乗せたらアクセルペダルを離す、といった操作を繰り返します。
かつて日産が、フーガハイブリッド(10・15モード燃費は19km/L)で、横浜~鹿児島間の1373kmを無給油で走破したときにも、電動走行が可能な車速80km/h未満で、極力エンジンを起動せずに一定速走行を行ったそうです。
燃費に効くポイントはほかにも
その他にも、タイヤの空気圧を適正値に合わせる、積載物は最低限にする、暖機運転は行わない(すぐに発進してOK)など、事前の準備を行うことも有効。また、道に迷って無駄な移動をしないよう、事前に経路を確認しておき、ゆとりを持ったドライブ計画をたてることも「燃費にいい運転」に繋がります。助手席の方が、ドライバーの丁寧な運転操作を誉めて、応援してあげてもよいと思います。
…と、ここまで細かく書いてきましたが、これらはあくまで「自然に身につけばエコだし財布にも優しくなる」という話で、向いていない人が無理してセコセコやるほどのことでもないとも思います。
というのも、これらの技術を駆使して、たとえば0.5km/L燃費がよくなったとしても(170円/Lだとしたら)燃費性能10km/Lのクルマが1000km走るために必要なガソリン代は1万7000円で、これが10.5km/Lまで上がったとしても燃料代は1万6190円になるだけ。差額810円。これなら気持ちよく思いどおりに走ったほうがいいよなあと思う気持ちはよくわかります。クルマは嗜好品、楽しんでナンボであります。
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