補助金頼みの純EV…高い事情は分かるけどこんなんじゃ普及は難しいのでは!!??

補助金頼みの純EV…高い事情は分かるけどこんなんじゃ普及は難しいのでは!!??

 スバル「ソルテラ」/トヨタ「bZ4X」や日産「サクラ」/三菱「eKクロスEV」など、国内外から続々と量産BEVが登場している。しかし、政府や自治体からの補助金が出るとはいえ、(サクラとeKクロスEVはさておき)どれも500万円を超える高額車ばかり。

 もちろんこれは、駆動用バッテリーが高額だから、ということなのだが、ガソリン車はもとより、ハイブリッド車とも価格帯が全く異なることから、「このクルマでこの金額は妥当なのか」ということが判断しにくくなっていると思う。BEVの価格が妥当かどうかを判断する、ひとつの方法をご紹介しよう。

文:吉川賢一
写真:NISSAN、TOYOTA、HONDA、MAZDA、MITSUBISHI、SUBARU、HYUNDAI、BMW、BENZ、Audi、STELLANTIS、JAGUAR

【画像ギャラリー】日本で購入できる主なバッテリーEVと、そのバッテリー容量、航続距離(34枚)画像ギャラリー

駆動用バッテリーは10kWhあたりおよそ26万円

 まずは、日本で購入できる主要メーカーの代表的なBEVの価格をざっと調べてみた。日本市場で、税込500万円以下で販売されているBEVは、最も安いのが日産サクラ/三菱eKクロスEV、続いて日産リーフ、プジョーe-208、フィアット500e、ホンダホンダe、マツダMX-30 EV model、ヒョンデIONIQ5、といった具合だ。メルセデスやBMWは安くとも700万円以上、高額モデルだと1000万円オーバーもある。だいたい500万円~600万円あたりが平均といったところだろう。価格が安ければ航続距離も短い。そうなる理由はもちろん、駆動用バッテリーの容量が原因だ。

テスラ「モデル3」 (596万円~、75kWh、565km)
メルセデスベンツ「EQA」(733万円~、66.5kWh、423km)
メルセデスベンツ「EQC」(960万円~、80kWh、400km)
BMW「iX」(1075万円~、76.6kWh、450km)
BMW「i4」(750万円~、83.9kWh、604km)
アウディ 「e-tron」 (935万円~、71kWh、335km)
アウディ 「e-tron GT quattro」 (1399万円~、93.4kWh、534km)
ヒョンデ「IONIQ5」 (479万円~、58kWh、498km)
フィアット「500e」(450万円~、42kWh、335km)
プジョー「e-208」(425万円~、50kWh、395km)
日産「アリア」(539万円~、66kWh、470km)
日産「リーフ」(370万円~、40kWh、322km)
日産「サクラ」(239~294万円、20kWh、180km)
三菱「eKクロスEV」(239~293万円、20kWh、180km)
トヨタ「bZ4X」(600万円~、71.4kWh、559km)
ホンダ「ホンダe」(451万円~、35.5kWh、259km)
スバル「ソルテラ」(594万円~、71.4kWh、559km)
マツダ「MX-30 EV model」(451万円~、35.5kWh、256km)
ジャガー「I-PACE」 (1050万円~、90kWh、438km)

 そもそも、駆動用バッテリーは、いったいどの程度の価格なのだろうか。日産リーフの場合、40kWhの「X」(370万円)と、同一装備で62kWhの「X e+」(422万円)との価格差は52万円、62kWh用に変更されるパーツも含むが、「10kWhあたり26万円」というのがおおよその価格と考えてよいだろう。つまり62kWhだと156万円分、70kWhだと182万円分ものバッテリーを積んでいる、ということだ。

 ということは、リーフ40kWh車からバッテリー分の価格を引く(純車両価格と呼ぶことにする)と、370万円-26×4=256万円。インバーター+モーター+配線などのBEV用装備と、ガソリンエンジン+ミッション+排気系といったICE用装備が同価格だと仮定すれば、バッテリー価格を引いたリーフの256万円という「純車両価格」は、おおよそ1.5リッタークラスのCセグハッチバックのミドルグレード程の価格となる。実際、リーフの内外装クオリティはCセグの平均点であり、結構「いい読み」だといえないだろうか。

2017年10月にデビューした2代目リーフ。量販BEVとしてベンチマークとなっている。2022年4月にマイチェンをしており、新CI採用とエクステリアが改修されている

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