サクラやアリアは妥当、ホンダeやモデル3は割高な印象
純車両価格を並べてみると、日産アリアは539-26×6.6=367万円、bZ4Xは600-26×7.14=414万円、日産サクラは239-26×2=187万円、ホンダホンダeは451-26×3.55=358万円、マツダMX-30 EV MODELは451-26×3.55=358万円、テスラモデル3は596-26×7.5=401万円、ヒョンデIONIQ5は479-26×5.8=328万円といった様子だ。こうしてみると、純車両価格のわりには出来が良いか、逆に純車両価格のわりにはチープか、考察できるようになる。
純車両価格が187万円のサクラは、価格の割にはダッシュボード周りやメーターなど、インテリアのクオリティが高い。また、350万円付近のアリアやIONIQ5は、インテリアのクオリティが高く価格相応の質感を持つCセグメント車として、十分にバランスが取れているように思う。対して358万円のホンダeやMX-30などは、Bセグメント車という車格に対しては割高に感じる。また401万円のテスラ モデル3は、価格の割には簡素なインテリアにも見える。
このように、バッテリー価格を引いた形で見ると、価格に見合うクルマになっているか、比べることができる。そのうえで、自身の予算や感性に合うクルマを選ぶ、というのがひとつの方法だ。
補助金がなければ買ってもらえないようでは、BEVの普及は難しい
価格に見合うクルマか、という視点も大切だが、バッテリーEVの加速パフォーマンスの高さや、OTAによるプログラムのアップデート、といった付加価値に惚れてBEVを選択するのも、ひとつの買い方だ。しかも、今ならば政府補助金や、地方自治体からの支援金が潤沢に出ているタイミングなので、絶好のチャンスともいえる。
だが、そもそも補助金がなければ買ってもらえない、というのでは、商品として妥当ではない価格設定になっている、ということでもある。しかも、一定期間(3~4年)は車両を保有し続けることが条件の補助金制度もあることから、気に入らなかったからといって即売却することはできない(期限前に売却する場合には一部補助金を返還する義務がある)。
今後のBEVには、コストパフォーマンスも含めて、既存のハイブリッドやプラグインハイブリッドなどと戦える価格水準になっていくことを期待したい。
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