■わざわざMTを選ぶメリットは?
シビックの車重1340kgと重くスポーツカーとしてはイマイチだ。ロードスターは990kg、スイスポは970kgといずれも1トンを切っている。それでもシビックのMTモデルはCVTモデルよりも軽いためスポーツカーとして運動性能はMTモデルの方が格段に上。
MTモデルはCVTモデルと比べて車重が30kgも軽い。それもその30kgはクルマの末端が軽くなるのだから乗り味も大きく異なる。軽快感が圧倒的にMTモデルに軍配が上がるのだ。それにスポーツカーの代表格の2台と比べれは重いだけであって、安全装備が山盛りの現代のクルマにしては1340kgは軽い部類に入る。
さらにMTにも関わらずホンダセンシングが搭載されている。もう一度言うが、MTにも関わらず、だ。運転支援が欲しいならCVTしか選べない…と悩む必要がない! CVTモデル、MTモデル問わず運転支援が使うことができるのだ。
ただし渋滞時の運転支援は対応がされてないため、渋滞にハマった時に超便利なアクセルにもブレーキにも触れず勝手にクルマが進んでくれることはないが、長距離を運転する際に自動で前との車間調整をしてくれるだけで、ぐっと運転が楽になるはず。
■購入者の多くが20代ってマジか!? 若者がなぜシビックを買える?
実際、ホンダの広報サイトでは購入層について多い順に20代が23.9%、次に50代が22.2%と20代の購入率が一番高いとされている。日本は世界に比べて年収が少なく、クルマが300万円を超えると高い! と言われる時代。それでも20代で350万円を超えるクルマを購入するのは素直にすごいなぁ……と羨望のまなざしの20代の編集担当である。
一方、若者のクルマ離れが騒がれる時代なのにこの結果は、ここ数年で楽しい魅力あるクルマが日本から登場しているからではないかと感じた。趣味に没頭できる今の時代。給料の多くを自らのために費やす人も多いはず。この時代に自動車メーカーが楽しいクルマ作りをしてきたからこそ、シビックのMT人気を支えられているとも言える。
シビックのクルマ作りはどこでもMTを楽しめるクルマに仕上がり、しかもユーティリティを損なうことなく作られた手の込んだクルマと言えるだろう。そして現代でも楽しい車を作ってラインナップできる力があった。これが1位を獲得できた理由だ。
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