「優等生」でもボロは出る!!? 人気エリートコンパクトカーの「ココはスゴイ!」でも「ココは惜しい!」 5選

■日本人が求める最適なパッケージングを実現 トヨタ ルーミー

トヨタ ルーミー。3月販売台数は登録車No.1の約1万7000台とバカ売れ。登場から6年経過しても凄い人気。マイナーチェンジで顔がややドヤ顔風になったが、乗り心地は「ムムム!」状態
トヨタ ルーミー。3月販売台数は登録車No.1の約1万7000台とバカ売れ。登場から6年経過しても凄い人気。マイナーチェンジで顔がややドヤ顔風になったが、乗り心地は「ムムム!」状態

 ダイハツトールのOEMで2016年にデビューし、2020年にマイナーチェンジ。1LのNA&ターボを搭載する超絶人気のハイトワゴン。

 5ナンバーサイズ、スライドドア、ハイト系ワゴンと、日本人が求める最適なパッケージングを実現している。これが〇。

「軽自動車じゃ嫌、でも大きいクルマは苦手」というわがままを見事に解決している。

 エンジンは直列3気筒のNA/ターボの2本立てだが、ターボは実用トルクの太さと小気味よいフィーリングで活発に走る。

 最小回転半径4.5mという小回り性能の高さは軽自動車顔負けの性能で、取り回しも楽である。それながら価格は約150~200万円と軽トールワゴンと大きく変わらずと、コストパフォーマンスもすこぶる高いレベルだ。

 しかし、走りの部分が×。実用性重視なのはわかるが、それにしても割り切りがちょっと……。

 まるで宙に浮いているような芯のないステアフィール、ロールはしないのに落ち着きのないハンドリング、そしてボディ剛性のなさなど、残念ながら「もっといいクルマづくり」は感じられない。

 ダイハツからのOEM車というのを差し引いても、トヨタバッジをつける以上はもう少し何とかすべきだと思う。

(TEXT/山本シンヤ)

●トヨタ ルーミー
・ボディサイズ:全長4045×全幅1735×全高1525mm
・車重:1090kg
・最小回転半径:4.6m
・エンジン:1L、直3(69ps/9.4kgm)
・燃費:18.4km/L
・価格:191万4000円
・人気No.1グレード:カスタムG
・値引き:22万円

■コンパクトに徹した作りが弱点にも トヨタ ヤリス

 ヴィッツからヤリスに変更して2020年2月に登場したBセグコンパクト。1L、1.5Lのガソリン&ハイブリッドを設定。

 コンパクトに徹しフロント席主体で作り上げたコンセプト。さらに加速性能と走る、曲がる、止まるといったハンドリングを追い求めたこと。

 またぶつからないサポート安全性能とACCとレーントレーシングなどの運転支援装備を充実させているのも〇。

 ないものねだりになるが、やはり後席は狭すぎる。

 ハンドリングにアジリティを求めていることは評価できるが路面によってはリアセクションの落ち着きがない。

 リアグリップを調整してバランスをとるよりも、フロントの旋回グリップを上げたい。

(TEXT/松田秀士)

●トヨタ ヤリス主要諸元
・ボディサイズ:全長3940×全幅1695×全高1500mm
・車重:990kg
・最小回転半径:5.1m
・エンジン:1.5L、直3(120ps/14.8kgm)
・燃費:21.4km/L
・価格:159万8000円
・人気No.1グレード :X(2WD)
・値引き:19万円

■現在の「国民車筆頭」の弱点は? トヨタ アクア

 2010年販売された初代のあとを受け2021年7月にフルモデルチェンジしたハイブリッド専用コンパクト。現行も大人気。

 バイポーラ型ニッケル水素電池の採用によりモーターだけによるEV走行での速度域が40km/hレベルまで拡大。

 ACコンセントが全車標準装備されている。停車中も、ハイブリッドゆえの電動コンプレッサーエアコンで無駄にエンジンが始動しない。

 THS IIハイブリッドシステムは進化しているが、やはり加速時のエンジン上昇音とのアンバランスが気になる。

 室内静粛性は向上しているが、トーボードまわりからの遮音性がいまひとつ。Aピラーがかなり寝ているので、全幅をつかみにくいのも×。

(TEXT/松田秀士)

●トヨタ アクア主要諸元
・ボディサイズ:全長4050×全幅1695×全高1485mm
・車重:1130kg
・最小回転半径:5.2m
・エンジン:1.5L、直4(91ps/12.2kgm)+モーター(80ps/14.4kgm)
・燃費:33.6km/L
・価格:240万円
・人気No.1グレード:Z(2WD)
・値引き:21万円

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