最大で25%!? トランプ大統領の「輸入車課税」が日本に与える大打撃の可能性

■トランプの怒りは中国へ向かう?

(TEXT/『ベストカー』編集部)

 上の表を見ると、実はトランプ大統領がぶち上げた25%関税はバカ高いものではないとわかるが、トランプ大統領の頭のなかは常にアメリカファースト。アメリカが抱える貿易不均衡問題をなんとか解決したいと思っている。

ところがアメリカ最大の貿易赤字国家は実は中国。下の表のとおり中国の貿易赤字は実に3672億ドル。2位のドイツ、3位の日本に大きく差をつけて1位である。

出典/ビジネスインサイダージャパン

だから対日の自動車輸入関税を25%にする前に、まずは中国対策が先ではないか、と普通は思うはず。そうですよね、トランプさん。そんなわけで米中はただいま輸入制限の叩き合いに発展しており、ほとんど貿易戦争といっていい様相を呈しているのは皆さまご案内のとおり。

もし日本と米国もあんなことになったら……と思うと、この原稿を書く手が震える。

ちなみに日本とアメリカの貿易の現状は、クルマに関しては部品も含めてアメリカへの輸出額のほうが多いが、農林水産物に関してはアメリカからの輸入額のほうがなんといっても多い(下の表参照)。

出典/ビジネスインサイダージャパン

もちろん国土の大きさが全然違うが、それでも日本の農業が衰退していくと危惧されるのも致し方ないところ。

実はいろんな要素が絡む関税問題はかなりややこしい。ベストカーwebとしては、とりあえず日本車に25%の課税はやめてくれ! それは日米お互いのためにならないんだ!! と声を大にしてトランプ大統領にいっておきたい。


【番外コラム】 上位20車のうち日本車が大半!

出典/ビジネスインサイダージャパン

アメリカで現地生産する日本のメーカーのなかで2015年の生産台数1位はホンダだが(上記表参照)、トヨタ、日産なども人気が高い。ここでは昨年アメリカ国内で販売台数20位以内に入った日本メーカーのクルマを紹介しよう。

ちなみにトップは約90万台も売れたフォードのFシリーズのピックアップ。2位もシボレーのシルバラードピックアップ。3位もダッヂラムのピックアップ。

う〜ん、1位〜3位がピックアップトラックだなんて、実にアメリカらしい。

第4位 トヨタRAV4
(販売台数:40万7594台)

第5位 日産 ローグ
(販売台数:40万3465台)

第6位 トヨタ カムリ
(販売台数:38万7081台)

第7位 ホンダCR‐V/販売台数:37万7895台
第8位 ホンダシビック/販売台数:37万7286台
第9位 ホンダアコード/販売台数:32万2655台
第10位 トヨタカローラ/販売台数:30万8695台
第14位 日産アルティマ/販売台数:25万4996台
第16位 日産セントラ/販売台数:21万8451台
第18位トヨタハイランダー販売台数:21万5775台

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