えっ、名義変更も車検もムリ!? 激安中古車に潜む闇が深すぎた

■欠陥を知らずに納車!? 修復歴などもすかさず確認すべし

 一般ユーザーにはわかりにくい修復歴の有無。未だに虚偽の表示で中古車販売するお店が存在する。修復歴があるのに「無い」とするものが最も多く、次いで水没車であることを隠すなど、一般ユーザーが見抜きにくい大きな瑕疵を通知していない。

 この問題は購入直後にはわからず、ある程度の時間が経過したころにクルマの不調となって現れる。

 お店の所在地を定期的に動かしながら、販売を続ける業者が多く、ユーザーが問題に気付いたころには、既に後を追えなくなっている。状態確認はもちろんだが、購入するお店選びにも、慎重になってほしい。

■車庫証明も名義変更が申請不可!? 金融車はぜったいダメ

 市場価格の6割〜7割程度の価格で、販売されているクルマでは、よく見ると詳細情報に「金融車」という記載があることが多い。一時期はフリマサイトやオークションサイトに数多く出品されていた。近頃は見る機会が減ったが、それでもネット上には常に掲載があり中古車だ。

 金融車とは、一次ユーザーがローンで購入したクルマが、何らかの理由(多くは借金絡み)によって第三者の手に渡り、中古車として販売されているものである。

 車検証上のクルマの所有権は一次ユーザーがローンを組んだ会社等になっており、そのローンは完済されていないため、所有権留保(ローン会社に所有権があるまま)の状態になっている。金融車は購入しても、所有者を自分に変えることは出来ないのだ。

 さらに、この状態では車庫証明も取れなければ、税金も払えず、車検も受けられない。

 場合によっては、購入後に所有権留保している会社が一時抹消などを行うケースもあるだろう。するとクルマの登録自体も無効になり、無車検で無保険のクルマに乗せられている状態だ。

 クルマは国へ登録(もしくは地方公共団体へ届け出)を行って所有するもの。正しい手続きを踏めないクルマは、いくら安くても買ってはいけない。

 今回挙げたものはあくまでも一例だ。正しく売買を行っている中古車販売店が大多数であり、中古車販売自体を否定するものではないことは承知してほしい。それでも「格安」なクルマの中には、今回のようにウラがあるクルマが存在することを、自動車ユーザーの皆さんには知っていてほしい。

 これらの問題の中には、知らなかったでは済まされない、犯罪や問題に巻き込まれるものも存在する。中古車の売買契約は、信頼できる人とお店を選んで行うべきだ。

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