■クルマ好きに共感を得やすいステップワゴン
このようにクルマとしての基本性能は、ステップワゴンが優れている。クルマ好きのお父さんが運転した時も、ステップワゴンに共感するユーザーが多いだろう。
その一方でノアは、装備に力を入れた。特に安全性を高める衝突被害軽減ブレーキは、自車が右左折する時に、直進車や横断歩道上の歩行者も検知して作動する。スライドドアが開き掛けている時、車両が接近すると作動を停止させ、降車時の事故を防ぐ機能もある。
使い勝手については、リアゲートを好みの角度で停止させ、車両の後方が狭い場所でも荷物を出し入れしやすくした。
電動スライドドアの作動に応じてせり出すサイドステップも、3万3000円の低価格でオプション設定した。
渋滞時にステアリングホイールから手を離しても、運転支援が続く機能も装着できる。スマートフォンを使って、車外から車庫入れできる機能も採用した。オプションを含めて、先進装備はノアとヴォクシーの圧勝だ。
ここにも販売面の事情が絡む。ノアとヴォクシーの保有台数は膨大だから、そのユーザーが新型に乗り替えたいと思うような装備を数多く採用した。フロントマスクも存在感が強く、特にヴォクシーは、デザインに新鮮味を与えて、新たな顧客の獲得を目指している。
以上のように、クルマ好きが共感を得やすいのはステップワゴン、不特定多数のミニバンユーザーをターゲットに据えたのがノアとヴォクシーになる。
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