■ガソリン満タンは言わずもがな? 当たり前のサービスは今いずこへ
納車したクルマがガソリン満タンではなかったことに驚かれることも多かった。
筆者が営業マンをしていた時、当時の50代・60代以上に販売すると、必ず納車時に「ガソリン入ってないけど」と言われ続ける。あまりに回数が多いので、契約時に「ガソリンは満タンではないです」と追加で説明をするようにしたほどだ。
こうした世代には当たり前のサービスであった新車のガソリン満タン。新車のガソリンは、メーカー出荷時に5〜10L程度入って届き、整備や移動などで消費され、ユーザーの手元に届くころにはチェックランプが点灯する手前である。
今は、この状態で納車することが多い。(ガソリン満タンの費用はディーラーの100%負担である。)
中には、今でもガソリン満タンで納車するという販売店もあるが、かなりの少数派だ。しかし、高級輸入車販売店やレクサスでは、満タン納車を基本にしていることも多い。高級車ゆえの大きな車両売り上げマージンが、こうしたサービスを可能にする。
オリジナルグッズや非売品のプレゼントなども今はほとんど無い。筆者が幼心に覚えているのは、父がクルマを買った時に、ディーラーの営業マンから非売品のミニカーをもらったことだ。おそらくディスプレイ用のモノだったと思うが、昔はこうしたものが、数多くユーザーの手に渡っていた。
今ではブランケットやタオルが主流、来場プレゼントはティッシュやお菓子になった。それでもプレゼントが用意されているだけ良いと筆者は思う。
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バブル期には驚くようなサービスがいくつもあった。それがお店ごとの差別化をすすめ、商売につながっていたと考えれば納得は出来る。しかし、経済が低迷し続けた現在、ディーラーにその余力は残っていないのだ。
バブルの常識は過去のもの。令和には令和のサービスがあり、新しい価値を提供している。是非、こうした企業努力や現場の真心に注目してもらいたい。
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コメント
コメントの使い方別にバブル期と同じサービスが必要とも思わんけど、「 令和には令和のサービスがあり、新しい価値を提供している」というだけのサービス、全然見えまへんけど。昔と比べてやたらと高くなった車を買うっていうことが、ユーザーにとってどれだけ大切なことなのか、売る側がちゃんと分かってないから買う人が減ってるのかも知れんよ。一因としてね。