■買えないからは大ウソ! プラドが必要だから選ぶユーザーたち
プラドを購入するユーザーは、多くがアウトドアレジャーを楽しむ。舗装路での快適性よりも、悪路走破性を高く求めるのだ。そのためタイヤは偏平が大きいオールテレーンやマッドテレーンを装着、泥だらけになる使い方もいとわない。
対してランクルは200系、300系と進化していくごとに、プレミアムの要素を強くしていった。ユーザーの多くは、オンロードの快適性を求め、タイヤは低偏平の舗装路面に向いたものに変えることが多い。
プラドを好んで購入するユーザーは、ランクルを買えないから選ぶのではなく、あえてランクルを買いたくないという人も多い。比較的コンパクトなボディに堅牢な足回りが搭載されているプラドの方が、クロカンモデルとして使いやすいからだ。
こうしたニーズが大きく残るのは、一時期ランクル70が復刻発売されたことからも分かる。現在の肥大化し高級化したランクルは、ニーズを満たす存在ではないのだ。
実際にランクルの見積もりを作っていて、「予算オーバーだからプラドに変更」という話はあまりない。筆者の経験では、価格を理由にランクルからプラドへ「格下げ」したユーザーに出会った記憶は無いのである。
プラドを買う人は、初志貫徹でプラドを選ぶ。他のクルマには目移りしないし、ランクルを兄貴分だとも思っていないだろう。ランドクルーザーの名はあるものの、プラドは全く別のクルマという扱いだ。
車格や価格で優劣をつけるものではないと思う。SNSなどではプラドは負け組という言葉も見受けられるが、筆者としてはプラドを選ぶ人こそ、真に自分にとって必要なクルマを選んだ勝者ではないだろうか。
ランクルユーザーもプラドユーザーも、この噂は快く思っていないはず。そろそろプラドからは、ランドクルーザーという名前を外しても良いのではないかと、個人的には思うところだ。
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