2022年上半期一番売れたクルマはやはりN-BOX!! なぜこんなに強いのかをオーナー自身が分析する!

■いわゆる「軽」っぽさが皆無

正面から見たN-BOX。自動車デザイナーに「最もキャビン(ガラス部分)とボディのバランスがいい」と言わしめた
正面から見たN-BOX。自動車デザイナーに「最もキャビン(ガラス部分)とボディのバランスがいい」と言わしめた

 それらに比べると、N-BOXは「軽に乗ってる気がしない」のだ。それは4年間乗ってつくづく実感する。それは前述の細かい質感の積み重ねとエクステリアのバランスだろう。

 某自動車デザイナーの証言だが、「N-BOXが最もキャビン(ガラス部分)とボディのバランスがいい」と言っていた。N-BOXに比べると、競合車は微妙にガラス部が大きかったりして微妙にバスっぽい。さらにいうと情けない話、「ホンダブランド」もなんだかんだで大きく効いてるとも思う。

 申し訳ないがスペーシアに乗り、タントに乗ると「軽に乗ってる」感じが拭い切れない。それは前述の各質感と、最終的にはブランドイメージだ。ホンダは最近比率がガタ落ちとはいえ、軽メーカーではなく、登録車メーカーのイメージがあり、街中には大規模ショールームが多く点在している。

 かたやスズキやダイハツは軽メーカーであり、また時に業販店があり、さらに質感が上がっていたとしてもより安い軽セダンとパーツを供給している。なにより軽ブランドとしてのイメージが長くて古い。そういう根本的なところがジワジワ効いていると思うのだ。

■N-BOXが持つ大衆的安心感

ホンダ N-BOX(左)とN-BOXカスタム(右)
ホンダ N-BOX(左)とN-BOXカスタム(右)

 さらに言うなら大衆がベストセラーを買う心理として「安心感」がある。人には「誰も持ってない自分のものが欲しい」という欲求と同時に「誰もが持っている失敗しないものが欲しい」という欲求がある。それはまったく逆の方向だが、N-BOXには後者が強く働いている。

 それは敢えて例えるなら一時期のユニクロを選ぶ感覚にも似ている。最近でこそ実績下降気味だが、正直小沢自身、ポロシャツを着て、ジーンズを履いていると個人的にはほとんど不満を感じない。

 一時はコロナ期にお金持ちで「ユニクロを買って、一度着たら捨てる」という人がいると聞いたが、それも妙に納得。これだけ出回るとド定番の魅力というか、逆に「人と同じでいいか」的な心理も生じるし、質感に対する信頼感も上がる。

 もちろん、この手の感覚は人それぞれで、異論反論あるとは思うが、小沢はN-BOXにユニクロにも似た安心感を覚えている。

 また下世話な話、N-BOXは維持費が安い。今まで登録車に乗り、毎月3万円前後払っていたのが1万800円になったのはやはり気楽だし、そもそもN-BOXは中古が高かった。

■幅広い層が手に入れられるクルマ

 小沢が現行型N-BOXを買ったのは2018年のことで、最初は初代N-BOXでもいいと思っていたが、中古価格が軒並み100万円超えで、しかも現行は先進安全のホンダセンシングが標準なのだ。それも進化したタイプが。

 もはや多少高くても新車を買うっきゃないと思ったし、今でも中古価格は高値安定。そういう意味でもまったく失敗のない買い物だ。

 そう、N-BOX人気はなかなか生み出そうと思っても生み出せない構造的なものなのだ。

 奇跡的な全体的な質感の高さと同時に、ホンダのブランドイメージがプラスに働いてるし、日本人全体の貧乏化もある。かつてクルマは200万円も出せばいいのが買えたが、今や軽と一部コンパクトカーぐらいしか選べない。そこでN-BOXは総合的に輝いている。

 それは疑いようのない事実なのだ。

【画像ギャラリー】2022年上半期だけで驚愕の10万台超え!! もはや手が付けられない売れっぷりのホンダ N-BOX(10枚)画像ギャラリー

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