■ダニを根絶することは不可能、ならばどうする?
車内温度がどれだけ高温になっても、すべての空気が同じ温度になるわけではなく、温められた空気は上へと登っていくから、車内でも上部のほうに熱い空気が集まっていくことになる。
それによって下層の空気も温まっていくから、シートの下の空間やわずかな隙間などは対流の影響を受けずに若干低い温度のまま維持される空間もあるハズだ。
つまりダニはクルマの中で温度変化によって増減を繰り返している可能性が高い。そしてダニは1匹が半年で1万匹にまで増えるといわれるほど繁殖力が高いので、環境が整ってしまうと急激に増えてしまうことは避けられない。
頻繁に掃除機をかけるのはもちろん、ダニを捕集するケミカルを利用しても、繁殖は別の場所で行われていることを考えれば、ダニの絶対数は抑え込めても、完全に根絶させることはできないことになる。
つまり完全に退治することはできないから、真夏が過ぎてから、特に暑さの残る9月~10月には、またダニが増殖する状況になりやすいので、ダニが気になるオーナーはダニ退治のケミカルを設置することをお勧めする。それによって増殖した際にも、絶対数を抑え込むことができるハズだ。
今回はダニ取りロボとブラックホールの2種類を購入してみることにした。ダニ取りロボは実績もある商品だが、ダニがどれだけ取れたかは分からないし、置く場所によっても効果に差がある可能性があるので、今回は設置完了でヨシとした。
住宅用のカーペット用クリーナーを利用してダニの繁殖を抑える、というやり方もある。ダニ抑制効果を謳うクリーナーを手の届く範囲で散布して取り去ることで、ダニも一緒に除去できる。
ダニが住み着きにくいということだけで考えるなら、駐車場の環境は屋根のない方がいいのかもしれないが、クルマの内外装にダメージを与えるからそれは理想的とは言い難い。
やはりクルマの中は2週間に一度は掃除機をかけて、屋根のある駐車場に保管するほうがクルマのためにはいい。車内を家庭の延長と思うか、単に隔絶された屋外かと思うかで、クルマの扱いや清潔ぶりは分かれることになりそうだ。
クルマの中での飲食は避けようと思ってもコロナ禍の現在、店舗で食事するよりテイクアウトしてプライベートな空間でゆっくりと食したいと考えるオーナーも少なくないだろう。その際は、シートやフロアマットにこぼしたお菓子や埃、チリなどはダニの格好の餌になっていることを忘れずに。
人間よりも長く地球に生き続けている先輩のダニを完全に排除することは不可能なのだから、繁殖期である春から秋までは増殖を抑えるために対策することが、快適な生活のためには重要なのかもしれない。
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