ドラレコを自分で付けたい そんなときクルマから電源を取るにはどうすればいいの?

キーをひねった時だけ電気が流れるヒューズを探す

ドラレコを自分で付けたい そんなときクルマから電源を取るにはどうすればいいの?
取材車ではグローブボックスの奥にヒューズボックスが見つかった

 ヒューズの探し方に話を戻す。ここで手に入れてほしいのがエーモン工業の「検電テスター」だ。こいつは「電気が流れるかどうか」をダイオードの発光で知らせてくれるもので、ネットショップやカー用品店で500円前後からみつかる。使い方だが、本体からコードが伸び、先にワニ口クリップが付いている。このワニ口クリップを先に述べたマイナス端(ネジ山やボルト)に固定し、本体にある針(プローブ)部分をヒューズ(プラス端)の頭の金属が露出している部分に当てて、電気が流れるかをチェックするわけだ。電気が流れればダイオードが光り、流れなければ光らない。

 この仕組みで目当てのヒューズを探すわけだが、まずはエンジンを切った状態でそれぞれのヒューズにテスターの針を当ててみよう。この状態で検電テスターが光る(電気が流れる)ヒューズは、今回使わないので無視してよい。位置をメモしておけばいいだろう。

 ここまで来たら立ち上がって深呼吸。運転席に座ってクルマをアクセサリー(ACC)モードにしよう。アクセサリーモードとは、エンジンはかかっていないけれど通電(ラジオやカーナビなどが作動)する状態のことで、エンジンスターターがキー差し込み型の場合はキーを1クリックだけ回す、プッシュボタン型の場合はブレーキを踏まずにボタンを押すことでこのモードにできる(これ以外の操作方法の場合もあります)。

 クルマがアクセサリーモードにできたらそのままの状態で再びヒューズボックスへと戻り、「エンジンを切った状態では電気が流れていなかったヒューズ」の中から、以下の条件にあてはまるものを見つける(長時間アクセサリーモードにしておくとバッテリーが上がってしまうので注意)。

(1)アクセサリーモードだと電気が流れる(キーOFFだと流れない)
(2)ヒューズの頭に「15(A)」と書いてある
(3)接続先が「ECU(コンピュータ)」「A/BAG(エアバッグ)」と書いてあるものは避ける(「アクセサリー」や「ラジオ」といったヒューズが見つかればベスト)

(3)はヒューズボックスのフタや取り扱い説明書に書いてあるが、自信がない場合は、愛車を購入したディーラーなどに「電源が取れるヒューズ」を聞いてみるのがいいだろう。

電源を取り出した先にもうひとつシガーソケットを付ける

ドラレコを自分で付けたい そんなときクルマから電源を取るにはどうすればいいの?
配線初心者の神グッズ、エーモンの電源ソケット(ヒューズタイプ)

 お目当てのヒューズが見つかっただろうか。ここまでくればもうゴールは間近なのだが、ここでもうひとつ便利グッズの出番だ。エーモン工業の「電源ソケット(ヒューズ電源タイプ)1542」がそれ。1000円前後で入手できる。

 このアイテムは、15Aヒューズから新しいコードを分岐させ、そのコードの先にシガーソケットのメス側が付いている。この15Aヒューズを、先ほど見つけた目当てのヒューズと差し替えるのだ。もう1本、先にC字型の接続端子が付いたコードがあるが、こちらがマイナス端子なのでさきほど検電テスターで使ったネジ山やボルトにしっかり繋ごう。シガーソケットのメス側にドラレコやレーダー探知機のシガーソケットを繋ぎ、余ったコード部分を束ねてフロアマット下などに隠せば、無事電源取りは完了というわけだ。

「なんだよ、結局シガーソケットかよ!」と思わないでほしい。用品取り付けのプロから見れば、もっと美しく、簡単に仕上げる方法はあるのだが、我々素人には配線の知識がない。そこであえてドラレコやレーダー探知機の電源コードとシガーソケット部分をそっくり使って(ここに機器を守る専用ヒューズも入っている)、リスクを回避しようというわけだ。ちなみに今回15Aのヒューズを選べと言ったわけは、エーモンの電源ソケットが、15Aヒューズに対応しているためだ。

ドラレコを自分で付けたい そんなときクルマから電源を取るにはどうすればいいの?
配線の概念図(エーモン工業ホームページより)

 いくつか注意点を上げると、まずはヒューズの種類だ。ヒューズには「平型」「ミニ平型」「低背」といったタイプがあるので、自分のクルマに合ったタイプを選ぶ必要がある。でも心配は無用。エーモンの電源ソケットにはそれぞれのヒューズが付属しているので、同タイプのヒューズに交換するだけでよい。ちなみにヒューズは素手では抜けないから、ヒューズボックスのフタなどに付いている「ヒューズ抜き」を使おう。見つからない場合はラジオペンチや毛抜きで代用できる。

 もうひとつは電源取り用ヒューズを指すときの向きだ。エーモンのヒューズをよく見てみると、二股の片側からコードが分岐している。その側をヒューズボックス内の電源側(バッテリー側)に来るように装着するのだ。難しそうだが悩むことはない。ヒューズを抜いた状態でエンジンをかけ、奥にある2つの金属部分にそれぞれ検電テスターを当ててみれば一目瞭然。光ったほうが電源側だ。

 また今回差し替えるヒューズは15Aだが、異なるアンペア数のヒューズへの差し替えは絶対行わないこと。最悪発火の原因にもなってしまう。

 いかがだろうか。電源取りはいろんな作業に応用できるだけに、一度覚えておけば役立つシーンは多いはず。とはいえ繰り返しになるが、作業には多少なりともリスクが伴う。自信がない場合はプロに任せるのが賢明だ

【画像ギャラリー】面倒な電源取りの全手順はここからチェック!(12枚)画像ギャラリー

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

新型プレリュード仮想カタログほか、スポーツカー好き大歓喜情報満載!ベストカー12月10日号発売中!!

新型プレリュード仮想カタログほか、スポーツカー好き大歓喜情報満載!ベストカー12月10日号発売中!!

 ベストカーWebをご覧の皆さま、ちわっす! 愛車がどれだけ部品を交換してもグズり続けて悲しみの編集…