日野自動車による悪質なエンジン認証不正問題、果たしてこのまま企業解体に陥ってしまうのか!?

■実は新車で販売していたエンジンはすべて問題なしだった!!

10月3日から生産が再開される予定の日野の小型トラック、デュトロ
10月3日から生産が再開される予定の日野の小型トラック、デュトロ

 ということで、日野自動車に具体的な大気汚染レベルを聞いてみた。すると、少しばかり肩すかしの内容。大雑把に説明すると、不正の対象になったエンジンは「45万km以上走った時の排気ガス浄化性能が少しずつ落ちていく可能性あります」ということらしい。つまり、新車で売っていたエンジンはすべて問題なし。耐久面で性能保証ができていなかったということ。

 不正は悪質ながら、VWのように新車時から汚染された排気ガスを出すと言った実害の大きさじゃないようだ。加えて今回発表したリコールは「走行距離に応じて排気ガスの状況をチェックし、問題あれば触媒などを交換する」という内容。不正が発覚していなければ実害が出ただろうけれど、現時点ではすべて規制値に抑えられることになった。「悪いことをしたが結果的に実害なし」です。

 ここにきて国交省も実害の有無や、下請け企業の存続などを考慮したのだろう。少し手綱を緩め始めており、小型トラックのデュトロを10月3日から、中型トラックのレンジャーは11月1日からの生産再開を容認するようだ。多からず残りのエンジンの生産も許可されることだろう。「日野自動車、破綻か」という決定的な状況からは脱出できたようにも見える。

 ただ、このままだと国民の日野自動車に対するイメージの悪さは定着してしまう。また、20年前から行っている不正の状況も見えておらず、今後さらなる問題が発覚するかもしれない。

 この際、日野自動車は国民に向けてしっかり状況説明し、謝罪すべきだと思う。それが日野自動車の将来のためになる。同時に「目に見える善行」も行っていくといい。すべては日野自動車の企業姿勢次第です。

【画像ギャラリー】エンジン認証不正問題を起こした日野自動車は果たして企業解体される!?(8枚)画像ギャラリー

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

S-FR開発プロジェクトが再始動! 土屋圭市さんがトヨタのネオクラを乗りつくす! GWのお得情報満載【ベストカー5月26日号】

S-FR開発プロジェクトが再始動! 土屋圭市さんがトヨタのネオクラを乗りつくす! GWのお得情報満載【ベストカー5月26日号】

不死鳥のごとく蘇る! トヨタS-FR開発計画は再開していた! ドリキンこそレジェンドの土屋圭市さんがトヨタのネオクラシックを一気試乗! GWをより楽しく過ごす情報も満載なベストカー5月26日号、堂々発売中!