セレナのグレードが3つだけに!! 新型セレナはガソリンモデルなしってマジ!?

セレナの3列目に注目! 前後スライドがないモデルを先に終売へ

 セレナのグレード選びで注意したいのは、3列目シートの前後スライド機能だ。最上級のe-POWERハイウェイスターG、買い得なハイウェイスターV、廃止された標準ボディのXVには装着されるが、それ以外のグレードは採用していないのだ。

 3列目にスライド機能が付くか否かの違いだけなら単純だが、実際は3列目の足元空間まで変わってしまう。3列目が固定されたシートより、スライド式を後端まで寄せた方が、足元空間が広がるからだ。この違いが3列目の居住性に与える影響は大きい。

 セレナは3列目の快適なミニバンに位置付けられ、多人数で乗車するユーザーも多い。3列目のスライド機能はセレナのコンセプトに係わる大切な装備だから、これを割安に標準装着するハイウェイスターVとXVは、メーカーも推奨していたのだ。そこでe-POWERハイウェイスターVが、最後まで販売されている事情もある。

XVエアロがまさかの落選!! 5ナンバーの割安モデルが買えない状況に

XVエアロは5ナンバーサイズであるうえ、高額なハイウェイスター並の派手さが魅力であった。事実販売面でも好調であったため、廃止はショッキング!!!!
XVエアロは5ナンバーサイズであるうえ、高額なハイウェイスター並の派手さが魅力であった。事実販売面でも好調であったため、廃止はショッキング!!!!

 ただし特別仕様車のXVエアロは、最後まで残して良かった。設定されたのは2021年11月だから、販売期間も短い。しかも標準ボディのXVをベースにハイウェイスターと同様のエアロパーツを装着したから、外観はカッコ良く、価格はe-POWER・XVエアロが340万3400円と割安。e-POWERハイウェイスターVの358万2700円に比べて約18万円下まわるのだ。

 なお新型シエンタは、Z以外のグレードに特定のメーカーオプションを加えたりすると、生産開始が2023年4月以降になる。クラウンクロスオーバーも「アドバンスト」の付かないグレードを選ぶと、生産開始が2023年1月以降に遅れてしまう。これらのトヨタ車は、セレナとは逆に、生産の開始時期に選べる仕様を限定した。この理由も半導体などの供給不足で、今はさまざまな我慢を強いられている。ユーザーの対策としては、早めに商談を開始する程度しかない。

新型セレナも全車3ナンバーか!? 日産からコンパクトミニバンが消滅の危

かつてキューブキュービックやリバティや写真のラフェスタなど、5ナンバーサイズのミニバンを数多くラインアップしていた。新型セレナ登場後はコンパクトミニバンが日産から消滅する可能性も
かつてキューブキュービックやリバティや写真のラフェスタなど、5ナンバーサイズのミニバンを数多くラインアップしていた。新型セレナ登場後はコンパクトミニバンが日産から消滅する可能性も

 なお新型セレナのグレード構成は、ノア&ヴォクシーやステップワゴンと同じく、3ナンバー車のみになりそうだ。従来型の売れ筋が3ナンバー車のハイウェイスターだから「もはや5ナンバー車にこだわる必要はない」という見方が根強い。

 しかし国内の乗用車の売れ行きを見ると、軽自動車に5ナンバーサイズのコンパクトな車種を加えれば、国内販売総数の70%に達する。イメージや好みも含めて「5ナンバーサイズのミニバン」を希望するユーザーは多い。ノア&ヴォクシーやステップワゴンが3ナンバー車になっても、トヨタには5ナンバーサイズのシエンタ、ホンダにはフリードがあるが、日産には同様の選択肢がない。強いて挙げればNV200バネットの16X-3Rはあるが、ほとんど売られていない。この点も考えると、5ナンバーサイズのセレナは相応に大切だ。

新型セレナも全車e-POWERに!! プロパイロットの大進化に期待

 新型セレナのパワーユニットもe-POWERのみになりそうだ。最近登場した日産の新型車は、コンパクトカーのノート、SUVのキックスやエクストレイルなど、すべてをe-POWERにしてノーマルエンジンは設定されていない。

 この背景にあるのは、いわゆる選択と集中だ。ノーマルエンジンを廃止して、開発や生産を合理化する。日産の商品企画担当者からは「バリエーションを価格の高いe-POWERに絞ると、内装などにもコストを費やして、質感を高められる。しかし安価なノーマルエンジンを用意すると、ここまで上質にはできない」という話も聞かれる。

 日産の関係者の話によると新型セレナは、プラットフォームなどを刷新しない可能性が高そうだ。そうなると床の位置も従来型と同様で、路面から床までの高さは、スライドドアの部分で460mmくらいに達する。ノア&ヴォクシーは380mm、ステップワゴンも390mmだが、セレナは床が高く、サイドステップ(小さな階段)を使って乗り降りする必要がある。

 その一方で、実用的にはシートアレンジが充実して、プロパイロットなどの運転支援機能も制御が向上する。従来型ではプロパイロットの操舵制御が曖昧で、車両が直進しにくく左右に振られやすかったが、新型モデルはこれらの欠点を解消させる。従来型セレナのユーザーが新型に試乗すると、機能の向上を実感できるだろう。

【画像ギャラリー】新型セレナはきっとこうなる!! かなりカッコいいゾ(7枚)画像ギャラリー

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