故障も多かったけどカッコよかったよね……インダッシュナビはなぜ廃れた!?

■消滅要因は故障や振動!! スペース変革で淘汰

 カーナビの歴史を振り返ると電動インダッシュモニター搭載カーナビは徐々にその姿を消していった。

 理由はいくつかあるのだが、まずは複雑な構造ゆえの故障、路面からの振動によってディスプレイがブルブル震えて画面が見にくい、そして日本市場では2DINスペースを採用する車種が増えてきたことで、前述したスペース上の制約が少なくなったことが挙げられる。

 それでもエンジンを起動してディスプレイがウィーンとせり出す姿は当時としては「高級モデルへの憧れ」であったし、デジタルガジェッター(ガジェット好きの意味)にはたまらなく大好物であったことは間違いない。

■インダッシュナビの復活はたぶんなし……純正モニターが主流に!?

オンダッシュタイプのモニターは展開&収納のギミックは楽しめないが、モニターを大型化できるので見やすいのがメリット。このメリットはフローティングタイプモニターでも同様(YUTO PHOTOGRAPHER@AdobeStock)
オンダッシュタイプのモニターは展開&収納のギミックは楽しめないが、モニターを大型化できるので見やすいのがメリット。このメリットはフローティングタイプモニターでも同様(YUTO PHOTOGRAPHER@AdobeStock)

 では今後電動インダッシュモニターは復活しないのか、と問われるとその答えは「多分、無い」となる。

 前述したようにカーナビを含む、インフォテインメントシステムは従来の2DINサイズに囚われないインパネとの一体設計になってきている。ゆえにトレンドとなる“大画面”も実現できているわけだが、この流れはしばらく続きそうだ。

 一方で電動機構自体は持たないが、パナソニックのストラーダのようにディスプレイ自体を最初から外側に設置することで、2DINスペースさえあれば大画面化を可能にするフローティングディスプレイ構造が現在のトレンドとなっている。

 それでも「電動インダッシュナビが欲しいんだよー」って人もいるだろう。実はAmazonなどのECサイトを見ると、1DINインダッシュナビは数種類存在する。

 ナビの性能はあくまでもベーシックなものと思えるが、Android OSをベースとしているのでナビ以外のアプリも動かすことができる。ただそれでもディスプレイサイズは7型が上限であることは認識しておきたい。

 今後は純正ディスプレイの大型化やHUDが進化することで安全面にも寄与したインフォテインメントシステムが多く出てくるだろう。しかし、この電動インダッシュモニターは一時代を築いた「カーナビ世界遺産(筆者勝手に命名)」として記憶に残ることは間違いない。

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