■編集部フルカワはこう見た!!
アイオニック5は思っていた以上にインパクトのあるクルマでした。
見た目からして未来的な個性を感じるわけですが、実際に見ると全幅1890mmあるボディはかなり大きく見えて存在感がスゴイ。インテリアも、2枚の大型スクリーンが並ぶダッシュボードを採用するなどとても個性的。
で、試乗してみると、クルマの出来もかなりいいことに感心しました。
動力性能は305psのスペックを持つ電気自動車ならではの充分な速さがあり、2トン超えの重いボディをものともせず加速させる。ドライブモードを「スポーツ」に切り替えると、充分というよりもけっこうな加速感です。
その動力性能よりも感心したのが、アクセルペダルオフだけでとてもいい具合に効いてくれる回生ブレーキ。ワンペダルドライブでスムーズな加減速が味わえました。
また、重心の低いEVらしい安定感のある走りに加えて、乗り心地もフラットで快適。低速域の荒れた路面では、255/45R20の大径タイヤがドタバタと動くその振動は車内に伝わるけど、それ以外での乗り味は重厚さもあります。
存在感では競合する日本のEVより断然目立っているなぁ、と思いました。
●編集部フルカワの評価
・パワー感:★★★★★
・乗り心地:★★★★☆
・お買い得度:★★★☆☆
■編集部ハヤシはこう見た!!
最初に見た時のデザインのインパクトの強さは、よくも悪くも国産車にはないものがありますね。ただ人間の慣れとは恐ろしいもので、見慣れるとこれも普通かも……と感じてしまう。
裏切られたのは走りのほう。ただ、それはいい意味で。
エコ、ノーマルというドライブモードでは、とても自然な出力特性で実に扱いやすい。ちょっと回生が強いので、信号で止まる時などは慣れが必要だけれど、EVだから……という不安はいっさいなし。
タイヤの性格の問題で、ちょっと路面の細かいざらざら感は拾うものの、突き上げ感やこもり音もなく快適な移動を提供してくれる。
性格が豹変するのはスポーツモードにしてからだ。基本RRで駆動している2つのモードとは異なり、常時50:50で駆動配分するAWDになるスポーツモードでは、アクセルを踏み込んだ瞬間に猛烈な加速を見せてくれる、羊の皮をかぶった狼的なクルマだ。
インテリアの質感も非常に高い。シート位置をずらせる後席にまでパワーシートを採用するこだわり(?)具合で、これでもかと高級感も演出している。さまざまな遊び心を詰め込んである点は、国産EVも見習うべきでは……と感じさせられる。
●編集部ハヤシの評価
・パワー感:★★★★★
・乗り心地:★★★★☆
・お買い得度:★★★★☆
■編集部マツナガはこう見た!!
「ガジェット感」が強いクルマでした。つまり、スタバでMacBookを広げて無駄にタタタターンとキーボードを打ち鳴らしたい私みたいな人にはジャストミートです。
白基調のインフォテイメントパネルは既存のクルマにはないテイストで新鮮です。
サラウンドビューモニターは、3Dモデルと思われる自車を俯瞰する映像が作られるのが衝撃でしたし、左折や右折をする際、メーターパネルに巻き込み防止用の映像が映し出されるなんて配慮もあり、最先端感があります。
V2L機能が標準装備されているなど多機能で、それをシンプルなエクステリアに詰め込んでいるところに「ガジェット感」を感じます。
これが479万円からという価格はお得感があります。国の補助金を入れると400万円切るんですもんねぇ……。
肝心の走りはどうなの? という点ですが、ステアリングの重さの変化の味つけがちょっと濃い目なほか、最小回転半径が6mと小回りが利かない、全幅が1890mmとかなりデカい点が残念ですが、ほかはEVらしくハイレベルに仕上がっています。
パワー感もハンドリングも乗り心地もよかったです。コスパのいい一台でした。もうちょっと小さくなったら欲しいですね!!
●編集部マツナガの評価
・パワー感:★★★★★
・乗り心地:★★★★☆
・お買い得度:★★★☆☆
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