■ボディサイズの肥大化
スカイライン同士で比べると、8代目R32スカイライン4ドアGTS-tタイプM(当時251万110円)は全長4580×全幅1695×全高1340mm、ホイールベース2615mm、車重1315kg。現行スカイライン200GT-tタイプsp(471万3000円)は全長4815×全幅1820×全高1450mm、ホイールベース2850mm、車重1690kgと雲泥の差だ。肥大化が進む。
■エントリー価格の違い
こちらも同じくスカイラインセダン同士で比べてみることにしよう。
まず、現在のスカイラインのベーシックグレード、ベンツ製2Lターボを積む200GT‐tは416万4000円。ベーシックグレードとはいっても、かなりの高額車となる。快適装備はひととおり装着されていて、上位グレードとなるタイプP(443万3000円)、タイプSP(471万3000円)との差はさほど感じなくてもすむだろう。カーナビが標準装備されないのは上位グレードも同じワケだし。
これが1989年のR32スカイラインだと、ベーシックグレードは1.8GXi(154万1910円)となる。現在の200GT‐tと比べると260万円以上も差があるのはまあ現在は車格の向上などしかたない面があるとして、哀しいのはせっかくスカイラインを買ったのに、搭載エンジンが直4、1.8L SOHCのCA18i(91ps/14.5kgm)となってしまうこと。さらに哀しいのは装備も貧弱でパワーウィンドウ以外ほぼなにも付いていないのだ。
■AT/MT比率
自販連のデータによると、今年4月時点の新車販売でのAT/MT比率は98.4%/1.6%。まあ、MT車自体が新車ラインナップで設定している車種は数えるほどだから納得。で、1989年はというとAT/MT比率が72.5%/27.5%だったから、ほぼ3人に1人はMT車を買っていたワケだ。ちなみに、その4年前の1985年は48.8%/51.2%だったからほぼ半分がMT車だった。
■冬用タイヤの違い
1989年当時はスパイクタイヤが常識だった。が、舗装路が削られその粉塵による健康被害が懸念されたことから1991年4月以降使用禁止に。
1989年当時のスタッドレスタイヤ性能は酷いものだったが、それを革新的に変えたのが発泡ゴムを使ったブリヂストンのブリザックシリーズ。ゴムの強度を高めるシリカの配合は技術的に難易度が高いのだが、現在はドライ&ロングライフまで視野に入れて開発が進む。
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