EVが勢力を拡大しつつある現在においても、まだまだ大多数のクルマに燃料として使用されるガソリン。
そんなガソリンだが、実は種類を間違えて給油してしまうというトラブルが意外に多いのだとか。セルフスタンドで給油できるレギュラーガソリンとハイオクガソリン、そして軽油にはどんな違いがあるのか? 今回はガソリンについての知識をおさらいしていこう。
文/長谷川 敦、写真/マツダ、メルセデス・ベンツ、写真AC、Newspress UK、Newspress USA
【画像ギャラリー】万一ガソリンを入れ間違えても慌てないための知識を紹介!(12枚)画像ギャラリーそもそもガソリンとは何なのか?
現時点でクルマの燃料として最もポピュラーなガソリンは、原油を精製して作り出される石油製品の一種だ。採掘された原油は製油所で加熱されて蒸溜所に送られるが、ここで沸点の違いによって各製品に分けられる。
ガソリンの沸点は約35~180℃で、170~250℃は灯油、240~350℃は軽油に留出される。つまりガソリンと軽油は同じ石油製品であっても違うものとして扱われる。ちなみに沸点350℃以上の残油は重油やアスファルトに使用される。
沸点が低いことから引火性は高いのがガソリンの特徴であり、クルマのエンジンに使用した際のパワーが引き出しやすくなる。対する軽油は圧縮された際の着火性が高く、これが高圧縮で爆発を行うディーゼルエンジンとの相性の良さにつながっている。
レギュラーとハイオクの違いとは?
ガソリンと軽油が異なるものであることはわかってもらえたと思う。では、レギュラーガソリンとハイオクガソリンは何が違うのだろうか?
その違いは「オクタン価」にある。オクタン価とは、異常燃焼によるノッキングの発生度合いを示す数値で、オクタン価が高いほどノッキングは起きにくくなる。ただしガソリンのオクタン価を高めるためには添加剤を加えるなど製造時のコストがかかり、これがレギュラーとハイオクの価格差となって表れている。
日本工業規格(JIS)では、オクタン価が89以上のものをレギュラー、オクタン価が96以上のものがハイオクとしている。これは日本国内での規定で、ドイツではオクタン価の違いでガソリンは3種類に分けられ、フランスでは日本でレギュラーに相当するガソリンのオクタン価は95となっている。
つまり欧州のほうがガソリンのオクタン価が高い傾向にあり、そのため輸入車の多くが日本国内ではハイオク指定されている。
コメント
コメントの使い方はっきり言って、自分の車の使用燃料が分からない、間違えるってヤバいと思うよ。
例え車に詳しくなくても、説明書を読めば良い話。
代車へ給油をする時は尚更要注意だな。