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■ランエボVでボディは3ナンバー化

1998年1月に登場した三菱 ランサーエボリューションV
1998年1月に登場した三菱 ランサーエボリューションV

 1996年7月にランサーエボリューションIVが登場。前年にベース車のランサーがフルモデルチェンジを行い、このエボIVから第2世代となる。

 ランサーエボリューションIVはベース車が変更されたこともあり、新開発のマルチリンク式リアサスペンションを採用。さらに左右のタイヤの駆動力差で、車両のヨーモーメントを発生させる左右駆動力移動システム「アクティブヨーコントロールシステム(AYC)」を搭載し、車両の走行安定性を向上させた。

 搭載されている2Lターボエンジンは4G63型に変わりはないが、大容量インタークーラーの採用、吸排気系の圧損低減、ツインスクロールターボ、高速カムなどの採用により最高出力は280psを達成した。ランサーエボリューションIVは6,000台で限定販売された。

 1998年1月に、ランサーエボリューションVが登場。外観はアルミ製ボンネット&ワイドフェンダー、新デザインのフロント&リヤバンパー、フロント&サイド&リヤエアダム等のエアロパーツを一新し、シリーズ初の3ナンバーボディとなった。

 ワイドボディ化に合わせて、フロントサスペンションのロアアーム延長、リアサスペンションの各アーム取り付け点の変更によるトレッドの大幅拡大(対エボリューションIVでフロント+40mm、リア+35mm)やフロント倒立式ストラットの採用等により、トー剛性、キャンバー剛性を向上させ、旋回時の操安性を向上させている。

 4G63型エンジンは、大容量インタークーラーの採用、ツインスクロールターボチャージャのノズル面積拡大、ピストンの軽量化、ラジエーター及びオイルクーラーの大型化などにより、最高出力280ps、最大トルク38.0kg-mと更にトルクを向上させている。

 また左右のタイヤの駆動力差でクルマにヨーモーメントを発生させるAYC(アクティブヨーコントロールシステム)にフロントヘリカルLSDを組み合わせ、最適な4輪トルク配分を実現、あらゆる走行条件での旋回性能及び安定性も向上させていた。

 1999年1月にランサーエボリューションVIが登場。ここでは新デザインのフロントバンパーを採用し、ランセンスプレートのオフセット化、オイルクーラーベンチレーターやエアブローダクトの採用により冷却効率・空力性能を向上させている。

 リアサスペンションの各アーム類のアルミ鍛造化やリバウンドストロークの増大、ストラット減衰力、スタビライザー等のチューニングを施し、コーナリング時の操安性を向上させた。

 4G63型エンジンは、水温制御方式の変更、ピストンにクーリングチャンネルの追加、エンジンオイルクーラーの大型化により冷却性を向上させた。また、エアインテークホース径の拡大、ターボチャージャーの吸気入口径の拡大等により高回転域での性能、レスポンスを向上させている。

 2000年1月から販売開始されたランサーエボリューションVI「トミ・マキネンエディション」は、史上初の4年連続ドライバーズチャンピオンに輝いたトミ・マキネン選手の偉業を記念して発売された特別仕様車。

 ターマック(舗装路)向けに走行性能を特化させており、エンジンは、中低速でのトルク及びレスポンスの向上を狙い、コンプレッサーホイール径の小型化及び翼形状を変更したハイレスポンス チタンアルミ合金ターボチャージャーを採用した。

 サスペンションは初期応答性を高め、ターマック(舗装路)に照準を合わせた専用チューニングを施したターマック仕様となっている。

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