【N-BOX ジムニー ノートe-POWER…】高コストだけど安い現役コスパ最強車 6選

【N-BOX ジムニー ノートe-POWER…】高コストだけど安い現役コスパ最強車 6選

車の価格は開発費用と製造コスト、販売計画台数などで決まる。開発費用や製造コストが安く、販売計画台数が多ければ量産効果で価格は下がる。その逆であれば高価格になる。そうなるとコストの高い凝ったメカニズムや装備を採用しながら、価格を安く抑えた車は買い得だ。

車に代表される精密機械のコストは、サイズではなく、主に部品点数と機能で決まるという側面もある。小さな軽自動車でも、複雑な機能を多く採用すれば、開発費用と製造コストは高まる。

価格を安く抑えるのは大変だが、本稿で紹介するモデルたちは、高い総合性能や一芸に秀でた専用性、独自のメカニズム等と手頃な価格という相反する要素を両立している。

文:渡辺陽一郎/写真:編集部


「軽の枠を越えた性能」持つ2台は?

■ホンダ N-BOX/軽自動車なのに安全装備も含めて本格的

ホンダ N-BOX。登録車に迫る確かな総合性能の高さは、ダントツNo.1の販売台数も裏付ける

買い得な代表車種はN-BOXになる。国内専売の軽自動車だから海外では売られないが、先代型から国内販売の1位で、2018年には月平均で2万台以上を販売。大量に売れて量産効果を得られることが分かっていたから、現行型はコストの高い車作りに取り組んだ。

まず、エンジンとプラットフォームを新開発している。プラットフォームは、570mmのスライド量を備えた助手席スーパースライドシートを採用するためにも、新たに開発する必要があった。

この助手席スーパースライドシートは、長いスライド量を備えるため、シートベルトを上級ミニバンの2列目と同じく助手席の背もたれから引き出す。そうなると衝突時には、強い衝突エネルギーをシートの脚とスライドレールで支えねばならない。

ボディ剛性を高めて軽量化にも取り組んだから高コストになったが、価格は割安だ。軽量化とボディ剛性の向上は、走行性能・燃費・乗り心地にも優れた効果をもたらしている。

内装ではインパネ周辺を上質に作り込み、シートには十分な厚みを持たせた。後席は前後のスライドとコンパクトに格納する機能を併せ持ち、なおかつ座り心地にボリューム感がある。

安全装備と運転支援機能のホンダセンシングも採用した。軽自動車では唯一、ミリ波レーダーと単眼カメラを備えるため、緊急自動ブレーキの性能も上級クラスと同等だ。運転支援も、軽自動車で唯一、車間距離を自動制御するクルーズコントロールを備える。車線の中央を走れるように操舵支援も行う。

これらの機能を備えて、標準ボディの「G・Lホンダセンシング」は149万9040円、助手席スーパースライドシートを備えた「G・EXホンダセンシング」が159万6240円だ。軽自動車としては高めだが、部品点数や機能を考えれば買い得と判断できる。

■スズキ ジムニー/シャシーから4WDまで専用設計

軽の枠を越えても「悪路での走破性」では右に出る車はほぼいないジムニー

ジムニーは軽自動車でありながら、生粋のオフロードSUV。悪路の走破力は、国産SUVのNo.1だ。この性能だけを考えても、ベーシックな「XG」が145万8000円(5速MT車)、緊急自動ブレーキなどを標準装着した最上級の「XC」が184万1400円(4速AT車)であれば買い得だ。

優れた悪路走破力を支える機能は本格的で、ジムニー専用に開発された耐久性の高いラダー(ハシゴ状の)フレームに、悪路向けの車軸式サスペンションやターボを装着したエンジンを搭載する。

4WDも専用開発のパートタイム式だ。カーブを曲がる時に前後輪の回転数を調節する機能を備えないため、舗装路は後輪駆動の2WDで走るが、悪路走破力は高い。駆動力を強化する副変速機も装着したから、5速MTであれば実質10段変速として使える。

このほか悪路で空転を生じたホイールに、自動的にブレーキを作動させ、駆動力の伝達効率を確保する電子制御機能も採用した。

緊急自動ブレーキは、赤外線レーザーと単眼カメラを使って歩行者も検知できる。ジムニーの専用機能と、先進の安全装備を考えると、前述の価格はとても割安だ。

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