ハイエースなど特徴的な寒冷地仕様車も!
そして、寒冷地仕様で特長的な装備が付くのがハイラックス(寒冷地仕様が標準装備)、ランドクルーザープラド、ハイエースという3台のヘビービューティーカーだ。寒冷地仕様の代表的な装備に加え、各車には以下の装備も付く。
●ハイラックス
エンジン動力を使ってビスカス=粘性物質を掻き回し発熱。ヒーターの熱源に使う「ビスカスヒーター」、「凍結防止ドアウェザーストリップ」(ドア周りのゴム)、外気導入口に雪が入るのを防止するためステンレス製ネットを装着した「カウルルーパー」を装備。
●ランドクルーザープラド
「オルタネーター」(=発電機)の強化標準に加えて、ディーゼル車では標準サイズのバッテリーを2個搭載!
●ハイエース
錆防止のため、「塗装のコート(塗り)」を追加、またディーゼル車ではヒーターの効きを早める「マニュアルアイドルアップ」を装備。プラドと同様にバッテリーは標準サイズを2個装着し、容量アップ。
さらに、軽油が寒冷地で液体からゼリー状に凍るのを防ぐため、エンジンの熱で燃料ラインを暖める「フューエルヒーター」も装備。
この他、スライドドアとバックドアの凍結防止のため、ゴムパッキンのようなものでドアの隙間を覆う「リアドアアウトサイドモールディング」やスライドドアのステップを樹脂素材にしたうえ滑り止め加工を施した「ステップ&ステップカバー」、「リアヒーター」、標準ボディのガソリン車で2速発進により滑りやすい道でのスタートをしやすくする「スノーモード」も装備されている。
特にハイエースは寒冷地仕様の装備の豊富さに驚くと同時に、ユーザーの声を反映する気遣いに溢れた車であることを再認識させられる。
価格はいくら? メーカーによる違いは? 寒冷地仕様の気になる「疑問」
はじめにホンダ、マツダ、スバル、スズキ車は、一部装備がオプションとなることはあるが、標準仕様で「寒冷地対応」となっており、寒冷地仕様は設定されていない。
また、輸入車も欧米は日本の寒冷地より寒い地域が多数あるためもあり、基本的に寒冷地対応だ。それ以外の日本メーカーでは車種による装備差はあるものの、日産 GT-Rのような車も含め、ほとんどの車種に寒冷地仕様が設定されている。なお、寒冷地仕様は4WDやSUVであればFFでも標準装備となる車種も多々ある。
価格は86で6000円、軽自動車が1万円程度、クラウンで6000円~1万3000円、ランドクルーザープラドが2万~2万6000円、ランドクルーザー200で1万6000円~4万4000円と車種によっても大きく異なるが、内容を考えればリーズナブルといえるだろう。
■寒冷地仕様の内容は昔と今で違うのか?
昔の寒冷地仕様車ではウインターブレードのワイパーが付くこともあったようだが、現在はワイパーが消耗品ということもあり、ユーザーでの対応となっている。他には必要性や法規の変化でバックフォグが付くことがあるくらいで、今と昔で大きな違いはない。
■電気自動車とエンジンが付くクルマで寒冷地仕様に違いはある?
電気自動車の寒冷地仕様は、初代リーフの前期型はヒーターが強力になっていたが、初代リーフの中期型以降はエアコンのシステムが進化したこともあり、ヒーターは標準仕様と同じだ(現行のi-MiEVは寒冷地仕様の設定はないが、システムの異なるヒーターは設定される)。
現行型リーフの寒冷地仕様で目立つ装備としては、リアシートのシートヒーターとヒーター吹き出し口くらいなので、現在は大きな違いはないと考えていいだろう。
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