■安い労働者からパートナーへ
このような外国人の活用は、将来のASEAN自動車市場の活性化に向けて大きな意義を持つ可能性が高い。なぜなら、ASEANにおける日本車メーカーの自動車シェアは8割を超え、市場規模は急成長をしている。各日本車メーカーは獲得すべき巨大な市場として捉えている。
外国人労働者は、安い労働力として活用できるというイメージが先行していた。しかし、自動車整備業界のなかでも、外国人を安い労働者としてではなく共存できるパートナーとして考える必要があるだろう。
日本における人材の不足、グローバル化、激変の日本企業。この時代の課題を解決し、生き残り、そして成長を実現するために、自動車整備業界は外国人の活用にもっと真剣に目を向ける時期ではないだろうか。
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●川崎大輔氏プロフィール
20年前よりアセアンのビジネスに携わる。アセアン各国で駐在後、日本に帰国して大手中古車企業にて海外事業部の立上げに従事。現在、アセアンプラスコンサルティングを立ち上げアセアン進出を計画する自動車アフター企業の支援を行う。また、アセアン人材を日本企業に紹介する会社アセアンカービジネスキャリアも立ち上げ、ASEANと日本の架け橋を作ることを目指す。経済学修士、MBA、京都大学大学院経済研究科東アジア経済研究センター外部研究員。
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