国産メーカー8社の今年はどんな年だった? 2022年の通信簿

■マツダ編

マツダ CX-60
マツダ CX-60

 次世代バイオディーゼル燃料を使ったスーパー耐久シリーズ参戦など、ほかの日系メーカーとはひと味違う「マツダらしさ」を主張し、新しいブランド価値について熟慮しているところだ。

 モデルラインとしては「CX-60」によって、ついにラージ商品群が世に出た。直列エンジン採用のFRを採用できるのは、マツダが推進するモデルベース開発の賜物である。

●マツダ 2022年の通信簿
・健全経営度……「4」
・2022年誕生車の注目度……「4」
・社長のリーダーシップ性……「5」
・環境への貢献度……「4」
・安全性の追求……「5」

■スバル編

 トヨタとの協業による「ソルテラ」の成就が今年最も大きな話題。

 スバルグローバルプラットフォームは2巡目に入り、次世代アイサイトの採用車種が拡大するなか、水平対向エンジンを今後どのように維持していくのか、現時点では先行きが不透明だ。

 一方、「スバル里山スタジオ」のような試みに期待がかかる。今は次世代スバルへの転換期。

●スバル 2022年の通信簿
・健全経営度……「4」
・2022年誕生車の注目度……「3」
・社長のリーダーシップ性……「4」
・環境への貢献度……「3」
・安全性の追求……「5」

■三菱編

三菱 アウトランダーPHEV
三菱 アウトランダーPHEV

 グローバルで見て、三菱史上、今が最も充実した商品ラインナップに思える。

 ルノー日産三菱アライアンスによる「リーダーとフォロワー」という大きな枠組みのなかで、PHEV・軽EVと東南アジア市場に経営リソースを集約した経営判断が奏功したといえる。

 今後は、ラリーアートを含めた三菱ブランドの再構築が、持続的な経営を支える。

●三菱 2022年の通信簿
・健全経営度……「4」
・2022年誕生車の注目度……「4」
・社長のリーダーシップ性……「5」
・環境への貢献度……「5」
・安全性の追求……「4」

■スズキ編

 国内市場向けでは大きな動きはないが、販売店やユーザーなど市場の声を本社が聞いて適時適材適所のモデル導入をしている印象。海外戦略についてもインドを中核として確実な進捗を見せる。

 一方で、国内EV化については、いまだに慎重な構えを見せている。今後、大きなくくりとしてトヨタアライアンスのなかでスズキEV戦略が進むのだろうか?

●スズキ 2022年の通信簿
・健全経営度……「4」
・2022年誕生車の注目度……「3」
・社長のリーダーシップ性……「4」
・環境への貢献度……「3」
・安全性の追求……「4」

■ダイハツ編

 良品廉価を製品企画・開発のモットーに掲げ社会のニーズに対応する姿は今年も変わらず。

 注目モデルの筆頭は「キャンバス」。ダイハツのマーケティング主導ではなく、ユーザー自らが「キャンバス愛」を求めるという、ダイハツにとっては嬉しい誤算。

 直近では、中国CATLとeモビリティ関連で連携発表のインパクトが大きい。軽EVも期待だ。

●ダイハツ 2022年の通信簿
・健全経営度……「4」
・2022年誕生車の注目度……「4」
・社長のリーダーシップ性……「4」
・環境への貢献度……「4」
・安全性の追求……「4」

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