朝起きて駐車場に行ったら愛車がない……今そんな車両窃盗が相次いでいる。狙われているのはネオクラシックスポーツカーや新型のレクサスなどであり、多くのオーナーがこの卑劣な犯行によって涙を流している。それに対し、警察はほぼ動かず。なぜなのか!?
※本稿は2022年12月のものです
文/加藤久美子、今井亮一、写真/AdobeStock(メイン写真=methaphum@AdobeStock ※画像はイメージです)、ベストカー編集部 ほか
初出/ベストカー2023年1月26日号
■あなたの愛車が狙われている!
自動車窃盗に対して警察には期待できない! というのが一般的な認識だ。
2022年5月、RX-7(FD)2台が埼玉県で立て続けに盗まれ茨城県境町にある中古車販売店の敷地内で発見された事件があった。
1台はトラックの中からで、犯人(日本人)もその後まもなく逮捕され裁判も始まっている。
が、もう1台はバラされた状態で発見され、警察がそれらを押収して約2カ月間保管。
オーナーに返却されたがその後一切音沙汰なし。1日違いで盗まれ同じ場所で発見されたにも関わらずこの違いは何なのか。
ある警察関係者に聞いたところ、「窃盗は現行犯じゃない限り証拠がすべて。特に外国人の場合は絶対に自供しない。日本の警察をなめている。日本人は常習犯で過去に余罪があるケースが多く足がつきやすい。
刑罰が軽いのも問題でFDを盗んだ日本人は過去に1500台20億円のクルマを窃盗したグループのリーダーだが、数年で刑期を終えている」
捜査に進展がないFDは発見時にすでにバラされており証拠確保が困難だったのだろう。
数カ月の保管期間に指紋採取なども行っているだろうが、結局は特定できなかった。
■警察も人手不足!? もしもの時の自力対応と普段の防犯が肝心
自動車盗は複数の人物が関わり流通経路も複雑で、外国人が絡むケースも多いので捜査には時間も手間もかかる。
警察庁発表の「自動車盗検挙率」(2022年1〜10月)を見ると全国平均は43%だが盗難が多い愛知、千葉、茨城は20~30%で平均を大きく下回る。結局は捜査における人手不足ということだろう。
ゆえに、盗難多発地域で盗まれた場合は警察に届けを出すとともに、自力でもSNS等を使って細かく情報発信&対応していくことがベスト。
旧車の場合はバラされると途端に発見率が下がるのでとにかく早く動くこと。エアタグやGPSを仕込んで、移動されたらすぐに検知できる環境を整えておくことが望ましい。
(ここまでのテキスト/加藤久美子)
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