スバルだけど水平対向エンジン“じゃない”傑作名車 4選


ただのOEMじゃない!! 隠れた名車「トラヴィック」

トラヴィック(2001年発売)/元のオペル ザフィーラが289万円だったのに対し、エンジンが大きいにも関わらず約100万円安の199万円からとOEM車ながらコスパも高いモデルだった

 軽自動車だけに目が行くが、登録車にも傑作エンジンを積んだクルマがある。その筆頭が21世紀の最初の年、2001年夏に発売したドライバーズミニバンの「トラヴィック」だ。

 当時、スバルはGMと提携していた。そこでGMのタイ工場で生産しているオペル ザフィーラを譲り受け、トラヴィックの名で発売している。ザフィーラは1.8Lエンジンだが、トラヴィックが積むのは2.2Lの直列4気筒DOHC 4バルブエンジン。これに4速ATを組み合わせた。3列シートを採用し、駆動方式はFFである。

 トラヴィックのエンジンは、GMのコンパクトカーを扱うサターンが開発したものだ。オペルでも使っている傑作エンジンで、発泡スチロールでエンジンの鋳型を作るなど、製造方法も先進的だった。また、スバルとして初めて電子制御スロットルを採用したのも、このZ22型エンジンである。排気量は2198ccで、圧縮比は10.0と高いが、レギュラーガソリンを指定した。

 最高出力は147ps/5800rpm、最大トルクは20.7kg-m/4000rpmだ。軽量コンパクトな設計に加え、ロングストロークだったから当時のスバルの水平対向エンジンよりフレキシブルで扱いやすい。実用域のトルクは厚みがあり、気持ちいい加速を見せつけた。また、その気になれば6000回転まで引っ張ることができる。

 バランス感覚がよく、スムースに回り、クルージング時は静粛性も高かった。音色だって悪くない。乾いたサウンドが耳に心地よかった。隠れた名車と言えるだろう。

やっぱり外せない「スバル 360」

スバル 360/全長×全幅×全高:2995×1300×1360mm、356ccの2気筒エンジンは「ヤングSS」で最高出力36ps/7000rpm 、最大トルク3.8kgm/6400rpmだった

 そして、スバルの自動車史において外すことのできない名車がスバル360だ。今につながる量産の軽自動車の基礎を築いた軽自動車で、1958年3月に登場した。この年には東京タワーも建設されている。
 スバル360は中島飛行機の流れを汲むスバルのエンジニアが航空機技術を駆使して設計した力作だ。リーダーの百瀬晋六は量産車として初めてモノコック構造のボディを採用し、車両重量もスクーターのラビット2台分の385kgに抑えている。

 パッケージングも絶妙だ。当時の軽自動車のほとんどは2人がやっと乗れる広さだった。が、スバル360は大人4人が座ることができる。このパッケージングを実現するために、リアに排気量356ccの空冷2サイクル2気筒エンジンを搭載した。だから走りも力強い。4輪独立懸架のサスペンションと相まって、軽快な走りを実現した。売れ行き好調で、日本の景色を変えてしまったのがスバル360だ。

 人々から「てんとう虫」のニックネームで愛され、12年もの長い間、第一線で活躍している。その間に多くのバリエーションを生み出した。セダンタイプのほか、キャンバストップ式のコンバーチブルがあり、最終モデルではSUタイプのツインキャブを装着した高性能モデル、「ヤングSS」も送り込んでいる。

 ホットバージョンのヤングSSが搭載するエンジン(EK32型)は、リッターあたり出力100psを超える36ps/7000rpmだ。高回転域は驚くほどパンチがあり、オーバートップ付き4速MTを駆使すれば豪快な加速を見せた。が、レーシングエンジンのようにパワーバンドは狭く、4000回転以下で元気がない。ピーキーなエンジン特性だが、ツボにはまれば痛快な走りを満喫できた。

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