同じクルマに長年乗っていると、走行距離や使用年数が進むにつれて、どうしてもメンテナンスや消耗品の交換といった作業が必要となってくる。これらにかかるひとつひとつの費用はさほど高価ではないものの、頻繁に行うとなるとやはりクルマの維持費を大きく引き上げる原因となってしまうもの。
そこで今回は4つの消耗品に注目。ユーザーレベルでも簡単にできる消耗品を長持ちさせるためのちょっとしたコツや、少しでもお得に購入できる方法など、クルマの維持費を少しでも抑えるためのワザを探ってみた。
文/井澤利昭、写真/写真AC
急発進や急ハンドルは禁物! クルマの足元を支えるタイヤは輸入モノがお得!?
さまざまあるクルマの消耗品のなかでも、車体を支え常に路面と接しているタイヤは、走りを大きく左右する重要なパーツだ。溝の深さが1.6mm以下になると性能が極端に落ちるといわれ、走行距離にすると3~4万km程度が交換の目安となるが、そこまで走り込んでいない場合でも材質であるゴム自体の劣化が進むため、使用開始から概ね4~5年程度がタイヤの寿命とされている。また、目に見える大きなキズやひび割れ、偏摩耗などが見られる場合は、交換のタイミングはさらに早くなる。
タイヤの価格は車種やサイズ、そのタイヤが持つ性能などによって大きく異なるが、4本全てを交換するとなると13インチの軽自動車でも工賃込みで3~4万円程度、15インチの普通自動車であれば6~8万円程度、SUVや輸入車ともなればその金額はさらにかさむため、交換の際はある程度の出費を覚悟しなければならない。材料費などの高騰により、タイヤの価格が近年上昇傾向にあるのもユーザーのお財布にとっては厳しいところだ。
そんななか注目を集めているのが「アジアンタイヤ」とも呼ばれる輸入タイヤの存在。文字通り韓国や台湾といったアジア圏を中心としたメーカーからリリースされているタイヤのことで、国産メーカーの同グレード製品と比較してリーズナブルな価格が大きな魅力だ。かつては「アジアンタイヤ=低品質」というイメージもあったが、近年では欧州車の標準タイヤとして採用されるなど国産タイヤと引けを取らない性能のものも数多く、輸入タイヤを中心に取り扱う専門ショップも登場するなど人気が高まってきている。
いっぽうでタイヤ交換での出費を抑えるには、いま履いているタイヤをできるだけ長く使うことも重要だ。空気圧のチェックやタイヤのローテーションといった日頃のメンテナンスに加え、急発進や急加速、急ブレーキは極力避ける、カーブでスピードを出し過ぎないといったタイヤに負担を掛けない優しい運転を日頃から心がけることが大切。
また、重いものを載せるといったタイヤへの負荷が大きい場合も摩耗が進む原因となるため、不要な荷物は積みっぱなしにせず、できるだけ軽い状態で走ることを心がけたい。
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