先代プリウスPHVは縦型ディスプレイであったが、新型はハイブリッドとPHEVのどちらも超ワイド画面に!! 縦型ディスプレイは地図表示がスマホに近く見やすかったのに……このまま国内市場は横型ワイドでいくのか!?
文/高山正寛 写真/ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】縦画面よかったのに……覇権取れずに終わりそうなモニターたち(7枚)画像ギャラリー■当然だった横型表示!! スマホ登場で縦型の良さが露呈
過去を振り返ってみると、AV一体型カーナビはドイツの工業規格である「2DIN」をベースに商品化されてきた。このサイズゆえに当然ディスプレイ部は「横型」になることは誰もがわかっているはずだし、過去にも記事化した地図画面の「ノースアップ派」から見ると横型表示は理にかなっていた。
しかし、一方でカーナビの機能のひとつである「渋滞情報」表示など、いわゆる進行方向に対し「その先の道路状況」を考慮すると、当時は2Dから3Dへの切り替え、さらに縮尺を拡げる(広域)にしなければならなかった。
これはこれで認知されていたのだが、ここに登場したのがスマホナビアプリの「縦型表示」である。すっかり横型表示になれていたドライバーからすれば違和感自体はあったのかもしれないが、前述した「その先」の渋滞情報を地図の縮尺を変更することなく確認できた点には心のどこから「縦型結構いいんじゃね」と思った人もいたはずだ(筆者もその1人)。
■テスラで大変革!? 縦型巨大画面登場で市場は大騒ぎに
そこに登場したのが2012年(日本は2013年)に発売を開始したしたテスラ・モデルSだ。
常にイノベーションを起こす同社ゆえなのか、ディスプレイに関しても当時としては(今でも)巨大な17インチの“縦型”ディスプレイを搭載。当時から「まるでタブレットPCがクルマに搭載された」とか「これが未来!」とか大賛辞された。
実際、ほとんどの機能をこのディスプレイ上で行える、つまりハードボタンは最小に設置されたインパネ周辺は斬新だった。
ただカーナビ機能に関しては導入当初、あくまでも「Googleマップ」上に自車位置を表示されるだけで「誘導」はできなかった。それでもそこはさすがのテスラという所か、得意のワイヤレスアップデートで後日カーナビ機能も付加している。
■先代プリウスにも採用で流行るかに思われたが……
中々のイノベーションぶりが際立ったテスラだったが、日本勢も負けてはいない! それが2017年2月にフルモデルチェンジしたトヨタ 先代プリウスPHVだ。
旧型(ZVW35型)の7インチに対し、トヨタ初となる11.6インチの“縦型”ディスプレイを持つ「T-Connectナビゲーションシステム」をグレード設定した。
旧型に搭載されていたテレマティス機能である「G-BOOK」は当時としては最新の「T-Connect」にシフトし、従来よりもスマホを使った遠隔確認・操作機能も充実。この機能自体はさらに進化しており現在のトヨタ&レクサス車にもシステムとして継承されている。
ここまで書いてわかるように、縦型ディスプレイを使うことで画面を上下に分割させることが可能。ナビ画面を上部に表示させながら「エアコン」「オーディオ」「エコ機能表示」などを同時に使うことができた。
もちろん、冒頭に触れたように縦型、さらに大画面なので交通状況の確認などは横型より縮尺を変更することなく容易に行えた。
また4代目プリウスに関しても2017年9月に発表した特別仕様車である「Aプレミアム“ツーリングセレクション・20th Anniversary Limited”にもこの11.6インチナビを特別装備している。
余談だが、筆者もこの機能にすっかり魅入られてしまい、後日ではあるが、このシステムを搭載したプリウスPHV(ZVW52型)を購入し現在も活用している。
全てが良いことだらけではないが、当時は「きっとこれからは縦型カーナビがトレンドになる」と思い込んでいた。









コメント
コメントの使い方テスラも横長ナビに戻ってるやないですか。
それが「答え」でしょう