■一点新型プリウスは横型に!! トヨタ車から縦画面が消滅へ
しかし、そんな予想は見事にまで打ち砕かれた(悲しい)。フルモデルチェンジを行った新型プリウスには12.3インチのワイドディスプレイ(ディスプレイオーディオ)が設定されているが、ご承知の通り、こちらは「横型ワイド」である。
すでにトヨタ車やレクサス車でも「大画面化」自体は進んでいたが、縦型を採用したモデルは皆無に近い。未だ国産で現役なのはスバル レヴォーグや新型インプレッサシリーズなどの一部グレードとごくわずかである。
2018年8月にフルモデルチェンジを行った15代目クラウンの場合、インパネ上部に8インチ、その下に7インチといった2つの独立型ディスプレイを設定し、利便性を高めているが、実際これ自体はそれ程評価されず、2020年1月の一部改良時に廃止。12.3インチ横型ワイドディスプレイに変更となった。
■コストも視線移動のデカさも要因!? 覇権取れずに終わりそうなワケ
これに関しては諸説あるが、元々カーナビを含めたディスプレイはインパネ周辺のデザイン領域において「一等地」を独占する傾向が強い。
電装系の領域から見ると、ナビやオーディオだけでなく、エアコンなどの操作系、さらに外からは見えないエアコンのダクトなどの配置や効率を考えると、どのメーカーもデザイン部門と電装部門とは丁々発止のやりとりが行われることは日常茶飯事である。
旧型プリウスに関しては①コストがかかりすぎる(価格が高い)②視線移動が上から下へと大きくなる③ディスプレイオーディオへのシフト④ADAS機能やT-Connectの機能向上のタイミングと合わなかった、と分析している。
本来であれば、フルモデルチェンジのタイミングで良かったはずのインフォテイメントシステムも旧型プリウスPHVでは2021年6月の一部改良時に8インチのディスプレイオーディオに変更されていることからも、実はこのシステムは意外と短命であったこともわかる。
■中国勢は縦型で勝負中!! これから車内モニターはどうなるのよ
縦型が廃れたとも言い切れない。冒頭に述べたように縦型のメリット・デメリットは確かにある。
しかし、ボルボが現在市場に投入しているGoogleのデジタルサービスを搭載した最新鋭のインフォテイメントシステムは9インチの縦型だ。
さらに昨今話題を集めているBYD ATTO3のシステムは何と、電動でモニター部が縦横に回転する。
いわゆるディスプレイ自体をインパネ本体から離した「フローティング構造」を採用しているからこそできる機構だが、単なるギミックという点だけではなく、好みに応じて見え方を変えられる点はユーザーフレンドリーでありUIとしてもユニークと言える。
また冒頭に述べたように多くのスマホナビアプリは縦横どちらでも使用が可能な点、パイオニアの複合型車載器である「NP1」で利用するスマホアプリ「My NP1」の地図表示は非常に良くできているが、こちらは視認性を考慮して縦型オンリーとなっている。
前述したようにインフォテインメントにおけるディスプレイ部の配置はインパネのデザインと密接に関係している。
時代に合わせたUIなども考慮するとトヨタは横型ワイドにシフトしたと考えていいだろう。ただ将来はHUD(ヘッドアップディスプレイ)が進化することでインフォテインメントシステムの形は縦横という概念ではなく「立体」で表示されていくはずだ(相当先だけど)。
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コメント
コメントの使い方テスラも横長ナビに戻ってるやないですか。
それが「答え」でしょう