理不尽すぎ!! 元ディーラーマンが暴露するモンスタークレーマー3選

■リコールで車を取り替えろと騒ぐ客

リコールはクレーマーの格好の標的。リコール発出後の顧客対応はディーラーを疲弊させる(mapo-stock.adobe.com)
リコールはクレーマーの格好の標的。リコール発出後の顧客対応はディーラーを疲弊させる(mapo-stock.adobe.com)

 保安基準に適合しなくなるおそれがある不具合を無料で回収・修理を行うのがリコールだ。また、保安基準への影響はないが不具合がある場合は改善対策、商品の品質改善などが必要な場合に行われる修理をサービスキャンペーンという。

 リコールの発生を機に、クレーマーは動き出す。

 最も多いのは、車両の交換要求。また、返金要求も多い。いつの時代も変わらぬリコール発出後の顧客対応だ。

 クレーマー1人にスタッフ1人の時間が取られ、作業が進まないこともよくあることだ。なるべく早くリコールに対処したいのに、その思いもクレーマーによって叶わなくなる。

 改善なのだが、サービスキャンペーンなども悪と取られる風潮にあるのが不思議なところ。身近なところではスマホやPCなどで、毎週のように不具合改善のアップデートが行われている。アップデートは「善」、改善対策やサービスキャンペーンが「悪」とされるのはなぜだろう。

 クレーマーに対応ももちろんだが、このような社会のイメージ付けも、ディーラーが疲弊する一つの要因になっていると筆者は思う。

■予約なし・事前相談なし・一見客が引き起こす摩訶不思議な故障ストーリー

買う側の立場が上と誤解している人が多いため、予想もしない理不尽なクレームがなくならない(Artinun-stock.adobe.com)
買う側の立場が上と誤解している人が多いため、予想もしない理不尽なクレームがなくならない(Artinun-stock.adobe.com)

 クレーマーは突然やってくるもの。「○○(メーカー名)のクルマが壊れたから無償で修理しろ、クルマは買ったばかりのものだ。」

 どこで買ったのかと聞くと、一般の中古車店だという。「まずは購入されたお店に相談してください」と伝えるが、客は聞く耳を持たない。

 1時間居座り続けたので、たまらずクルマを販売したお店に連絡し、事情を説明。店の販売担当がやってきて、客に平謝りと説明をし、二人で退店していった。

 クルマの故障をメーカーのせいにされることは非常に多いが、まず話をするべきなのは、売買契約を結んだお店。見たこともない、売ってもいないクルマを、すぐに診てタダで修理できるほどディーラーは暇ではない。

 クレーマーのクルマほど壊れやすいという法則。不思議なジンクスが、世の中にはあるものだ。

 過度なクレームは、明らかな営業妨害に繋がる。最近ではクレーマーのやり口も巧妙で、対処が難しく、警察へ相談するケースも増えているという。

 売る側も買う側も気持ちよく対等な立場で取引をしたいと、筆者は思っているのだが、まだ日本の消費者は、買う側の立場が上と誤解している人が多いようだ。理不尽なクレームは止めていただき、穏便な話し合いから解決策を見つけて欲しい。

【画像ギャラリー】警察へ相談するケースも増加!? ディーラーを疲弊させる理不尽すぎるクレーマー(6枚)画像ギャラリー

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