■C-HR生産終了後はレクサス小型SUVを生産する予定
C-HRはトヨタ自動車東日本(宮城県大衡村)の岩手工場(岩手県金ヶ崎町)で生産されてきた。トヨタの世界戦略SUVと位置付けられ、SUVとして初めて車名別月間販売台数1位を記録するなど、トヨタのイメージを大きく変えたクルマの一つである。
生産開始は2016年11月で、これまでに累計32万台を販売してきたC-HR。日本で走るC-HRのすべてを組み上げてきたのが岩手工場なのである。
C-HRの部品供給をしていた東北の企業は「生産開始当初、C-HRの部品開発には非常に苦労したのを覚えている。思い入れが強いクルマでもあり、生産終了という知らせを聞きさみしく思う」と語っていた。
トヨタ自動車東日本岩手工場では、C-HRの生産終了後、年内に新たなクルマの生産へと動き出すようだ。
トヨタはまだ発表していないが、岩手工場では今後、レクサスの小型SUVを生産していく予定という話があった。すでに部品供給企業などは、新たなレクサスの生産へ向けて準備を行っているようだ。トヨタ自動車東日本としては、初めて手掛けるレクサスブランド。東北地域全体の期待も高まっている。
■C-HRは完全に日本から姿を消す?
C-HRの生産終了がアナウンスされ、次期型に対するメーカーアナウンスはない。ただ、欧州・豪州向けにC-HRプロローグをWEBサイトで公開し、次期型の用意が進んでいるようにも見える。
このままC-HRは国内市場から姿を消すのか、ディーラーで聞いてみたところ2種類の答えが返ってきた。
1つは、ヤリスクロスやRAV4が好調に売れる中でC-HRの出番はほとんどなくなった現状を考えると、次期型は海外専用となり日本導入は行われず、このまま消えてしまうというものだ。
もう1つは、C-HRという名前だけが消え、同種のクルマが名前を変えて登場するのではないかという意見。C-HRが「ドロップ(生産終了)」という話は周知のとおりだが、「絶版」とは言われていないため、実質的なC-HRの後継車種が、車名変更を行い登場する可能性もあるのではないかという見方が広がっている。
トヨタの2023年度に登場する新型モデルのスケジュールは、年度明けから少しずつ販売現場にも下りてくるだろう。C-HRの初期モデルに乗るユーザーは既に初度登録から7年に迫り、そろそろ買い替えの話が出るころだ。消滅するC-HRの受け皿をメーカーはどう考えているのか、その答えを販売現場は待っている
名前は変わるが近しいクルマが登場する予定があるということであれば、とりあえず販売現場は一安心だろう。「C-HRは特別なクルマだっただけに、後継ぎが登場してほしい」という声が、営業マンからは多く聞こえてきた。
後継モデルの登場か、それとも現ラインナップの他車種が受け皿になるのか。C-HRの今後が分かり次第、続報をお伝えしていきたい。
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