大きく重くなりすぎた日本車へ苦言「日本の道に合わせて!」5ナンバー復権のお願い

ただ多くの面で3ナンバー車に劣るのも事実

 ただ5ナンバー車は、操縦安定性、乗り心地、加速性能、静粛性、デザインなどにおいて、3ナンバー車に劣るのも事実。特に操縦安定性においては、3ナンバー車は車幅を広くとれるため有利であり、高速走行での安心感は3ナンバー車に敵わない。

 これを無理やり、タイヤポテンシャル(タイヤ幅やコンパウンド等)を上げるなどで改善しようとすると、タイヤ切れ角が減って回転半径が大きくなり、高いグリップ限界に見合うシャシー側の対策が必要となり(コストアップ)、(グリップ重視のコンパウンドへ変更すると)燃費性能が如実に悪化するなど、跳ね返りが大きすぎて5ナンバー車のメリットが無くなってしまう。

かつてはもっと小さかった欧州BセグメントコンパクトカーのPOLOも、現行モデルでは全幅が1745mmもある
かつてはもっと小さかった欧州BセグメントコンパクトカーのPOLOも、現行モデルでは全幅が1745mmもある

昨今は、電動化によって、その差は小さくなりつつある

 ただそれも、「4WD制御」の登場によって改善が可能となった。かつては雪国に住む人たちに向けた「生活4WD」と呼ばれていた4WDのコンパクトカーだが、4WD制御の登場によってコーナリング時や高速直進走行時に、4輪の駆動トルクをコントロールできるため、クルマの向きを狙い通りに変えたり、制動時と駆動時の車両ピッチングを抑えることができ、走行性能の向上が可能となったのだ。

 例えば、日産ノートe-POWERの4WD(e-POWER 4WDと呼ぶ)は、FFモデルとはキャラクターが大きく異なっている。軽やかなFFに対し、どっしりとした安定感を感じられる4WDは、5ナンバー車であってもコーナリングや高速安定性がこれまでのコンパクトカーの水準を大きく超えているといってよい。特に、コーナー途中での加速シーン等は安定感が段違いだ(※ちなみに筆者はオーラ4WDを所有している。5ナンバーではないが、4WDメカニズムはノートとほぼ同等)。

 (ノートやノートオーラの4WDについては、乗り心地や燃費について、今後の改善を期待したいところだが)電動化によって加速性能や静粛性なども、5ナンバー車の欠点とはいえなくなってきた。5ナンバー車は今後、3ナンバー車に劣ることのないクルマへと進化していくことだろう。

ノート4WDの実力は非常に高く、FFに対し、コーナリングや高速直進安定性が飛躍的に高まっている
ノート4WDの実力は非常に高く、FFに対し、コーナリングや高速直進安定性が飛躍的に高まっている
【画像ギャラリー】3ナンバー車と比較して運転の気軽さは段違い!! 5ナンバー車モデルのあるおすすめ国産モデル(48枚)画像ギャラリー

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

新型プレリュード仮想カタログほか、スポーツカー好き大歓喜情報満載!ベストカー12月10日号発売中!!

新型プレリュード仮想カタログほか、スポーツカー好き大歓喜情報満載!ベストカー12月10日号発売中!!

 ベストカーWebをご覧の皆さま、ちわっす! 愛車がどれだけ部品を交換してもグズり続けて悲しみの編集…