昔は屋根の上だったってマジ?  バスの荷物スペース事情あれこれ

■人とスペースを共有する車内置き

 荷物専用の独立した区画を特に設けていないバスも常日頃から見かける。いわゆる路線バスだ。あくまで短距離を移動するための乗り物であるためか、荷物の扱いに関しては長距離向けバス車両よりも遥かに簡易的だ。

普通の路線バス車両に荷物専用の置き場は原則ない
普通の路線バス車両に荷物専用の置き場は原則ない

 普通の路線バスの場合、荷物を車内の床に置くのは周知の通り。スペースが限られるゆえ、他の交通機関よりも荷物のサイズの規定が厳しいのだろうか。

 細かい部分は事業者によって異なるのだが、「重さ10kg以内、容積0.027立方m以内、長さ1m以内」という目安は全国で大体共通している。

 鉄道(JR)の手回り品の規定を見ると、最近は「重さ30kg以内、タテ・ヨコ・高さの合計が250cm以内のものを2個まで」となっている。鉄道に比べるとバスのほうがシビアに見える。

 ただし、バスでの目安は昔の国鉄が定めていた、通勤・通学定期券で乗車した際の荷物のサイズ上限「重さ10kg以内、容積0.025立方m以内、長さ1m以内」とほぼ同じなので、極端に絞っているわけでもなさそうだ。

 地域によっては路線車を使った空港連絡バスが運行している。大きな荷物を持った利用者が大半を占めるということで、後ろのドアを締切にして、その周辺をスーツケースなどの荷物スペースに割く場合がある。

 また、一部の座席を撤去して荷物スペースに置き換え、スーツケースのような大柄な荷物を車内に無理なく持ち込めるよう対策を講じている路線バス車両も、例外に近いながらも各地で使われている。

 ちなみに、普通乗用車ではキホンとなる、最後部が荷物スペースになったバスは存在するかといえば、ホテル等の送迎用や貸切向けのワゴン車やマイクロバスはともかく、営業路線用となれば相当レアかも。

【画像ギャラリー】バスの種類で置き方が変わる荷物スペース(5枚)画像ギャラリー

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