やっぱりヤバいR32GT-R!! 盗難防止の奥の手をオーナーが解説

■挟まれたチラシを放置してはいけない

ワイパーのところに中古車店の買取チラシが挟まっていたら注意だ(ふわしん@Adobe Stock)
ワイパーのところに中古車店の買取チラシが挟まっていたら注意だ(ふわしん@Adobe Stock)

 ちなみに筆者も今年に入り、2回ほどこうしたチラシを貼られたことがある。そのままチラシを捨ててもよかったのだが、今回は地元(千葉県北西部)の警察署に行って、生活安全課にこれらの二枚のチラシを提出しパトロールの強化と、こうした怪しい業者の背景捜査をお願いした。

 さらに、最近の自動車盗難の状況についても質問すると、次のように教えてくれた。

・千葉県は全国でもっともヤードが多い(約640箇所 全国の約24%)
(ヤード=周囲が鉄壁等で囲まれた作業場等であって、海外への輸出等を目的として、自動車等の解体、コンテナ詰め等の作業のために使用していると認められる施設)

・千葉県以外では埼玉、愛知、茨城、神奈川の順でヤードが多い。
・自動車盗の都道府県別認知件数は、千葉県、愛知県、茨城県、大阪府、埼玉県がワースト5で、この4県+1府だけで全体の58.5パーセントを占めている(令和4年)。
・旧車では、スカイラインGT-R、RX-7(FD3S)、80スープラなどがとくに要注意。
・自動車盗の検挙率は、令和4年は45.6%。

 思ったより検挙率が高かったのは心強かったが、ちょうど一年前、近所のスカイラインが盗難未遂になったことがあり、その犯人は捕まったのかと聞くと、まだ捜査中との答えだった……。

■純正イモビライザーは効果が薄い

ハンドルロックなどの防犯グッズは有効だが、過信は禁物だ(Monika@Adobe Stock)
ハンドルロックなどの防犯グッズは有効だが、過信は禁物だ(Monika@Adobe Stock)

 いずれにせよ、1990年代のスポーツカーオーナーとしては、枕を高くして眠れない状況が続いているのは間違いない。

 では実際、どうやって愛車を守ればいいのか。
警察では、車両盗難防止対策として以下のようなアドバイスをしている。

・確実な施錠
・盗難被害に遭わないためにも自動車にイモビライザを装着。
・盗難防止機器の活用
(センサーが衝撃・振動・音等の異常を感知し警報音を発する警報装置、ハンドル固定器具、タイヤのホイールロック、GPS追跡装置等の盗難防止機器を活用)

・防犯設備が充実した駐車場を利用
(人感センサーライト、防犯カメラなどの設置。人通りが多く、見通しがいい駐車場)、
・貴重品は車内に放置しない

 このうち、施錠は絶対条件として、純正のイモビライザー(R34GT-Rなど)は、あまり効果が期待できないと思っていい。

 またプロの窃盗団となると、ハンドル固定器具、タイヤのホイールロックなども、数分で破壊してしまう。

 防犯カメラがあっても、盗難車や盗んだナンバープレートをつけたクルマでやってきて、覆面をして犯行に及び、10分前後でクルマを盗んで去って行く。防犯カメラがあるのを知っていても、お構いなしといった不敵な輩も目立っている。

■後付けのイモビライザーや盗難防止機器は必須

盗難防止機器の取り付けはプロショップなどに相談しよう(Михаил Решетников@Adobe Stock)
盗難防止機器の取り付けはプロショップなどに相談しよう(Михаил Решетников@Adobe Stock)

 そうした実情から、やはり一番頼りになるのは、バイパーやクリフォードなどの後付けカーセキュリティだ。

 10万~20万円の投資になるが、これはもう1990年代の人気スポーツカー ユーザーにとって、必須不可欠なものだと断言する。とくに過去30年、自宅の車庫で何の不安もなかったという人ほど気をつけて欲しい!

 新車の頃も盗難、いたずらが心配だったと思うが、それを乗り越えた安心感から油断しないこと。ここ2~3年の間に状況はかなり変わっており、治安のいい街だったとしても、遠方からプロの窃盗団が遠征してきている例があるので、安全神話は過去のものだと思った方がいい。

 令和4年の自動車盗の発生場所は「一般住宅」が全体の38.9%とダントツで、自宅に在宅中、愛車が盗まれるケースも珍しくないのだ。

 だからこそ、まだ後付けセキュリティを入れてない人は、「いまさら」と思わず、早急にセキュリティのインストールを検討して欲しい。

 その際肝心なのは、セキュリティのインストールは専門店に依頼すること。
誤作動が少なく、確実に愛車を守るためには、膨大なノウハウが必要。オーダーメイドで愛車とその使い方にあった施工を実現するには、その道のプロに頼まないと効果が半減することも!

 専門店で、施工台数が多く、なおかつこれまで施工したクルマの盗難被害がゼロ、もしくはゼロに近い実績のあるショップを調べて依頼しよう。

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