■挟まれたチラシを放置してはいけない
ちなみに筆者も今年に入り、2回ほどこうしたチラシを貼られたことがある。そのままチラシを捨ててもよかったのだが、今回は地元(千葉県北西部)の警察署に行って、生活安全課にこれらの二枚のチラシを提出しパトロールの強化と、こうした怪しい業者の背景捜査をお願いした。
さらに、最近の自動車盗難の状況についても質問すると、次のように教えてくれた。
・千葉県は全国でもっともヤードが多い(約640箇所 全国の約24%)
(ヤード=周囲が鉄壁等で囲まれた作業場等であって、海外への輸出等を目的として、自動車等の解体、コンテナ詰め等の作業のために使用していると認められる施設)
・千葉県以外では埼玉、愛知、茨城、神奈川の順でヤードが多い。
・自動車盗の都道府県別認知件数は、千葉県、愛知県、茨城県、大阪府、埼玉県がワースト5で、この4県+1府だけで全体の58.5パーセントを占めている(令和4年)。
・旧車では、スカイラインGT-R、RX-7(FD3S)、80スープラなどがとくに要注意。
・自動車盗の検挙率は、令和4年は45.6%。
思ったより検挙率が高かったのは心強かったが、ちょうど一年前、近所のスカイラインが盗難未遂になったことがあり、その犯人は捕まったのかと聞くと、まだ捜査中との答えだった……。
■純正イモビライザーは効果が薄い
いずれにせよ、1990年代のスポーツカーオーナーとしては、枕を高くして眠れない状況が続いているのは間違いない。
では実際、どうやって愛車を守ればいいのか。
警察では、車両盗難防止対策として以下のようなアドバイスをしている。
・確実な施錠
・盗難被害に遭わないためにも自動車にイモビライザを装着。
・盗難防止機器の活用
(センサーが衝撃・振動・音等の異常を感知し警報音を発する警報装置、ハンドル固定器具、タイヤのホイールロック、GPS追跡装置等の盗難防止機器を活用)
・防犯設備が充実した駐車場を利用
(人感センサーライト、防犯カメラなどの設置。人通りが多く、見通しがいい駐車場)、
・貴重品は車内に放置しない
このうち、施錠は絶対条件として、純正のイモビライザー(R34GT-Rなど)は、あまり効果が期待できないと思っていい。
またプロの窃盗団となると、ハンドル固定器具、タイヤのホイールロックなども、数分で破壊してしまう。
防犯カメラがあっても、盗難車や盗んだナンバープレートをつけたクルマでやってきて、覆面をして犯行に及び、10分前後でクルマを盗んで去って行く。防犯カメラがあるのを知っていても、お構いなしといった不敵な輩も目立っている。
■後付けのイモビライザーや盗難防止機器は必須
そうした実情から、やはり一番頼りになるのは、バイパーやクリフォードなどの後付けカーセキュリティだ。
10万~20万円の投資になるが、これはもう1990年代の人気スポーツカー ユーザーにとって、必須不可欠なものだと断言する。とくに過去30年、自宅の車庫で何の不安もなかったという人ほど気をつけて欲しい!
新車の頃も盗難、いたずらが心配だったと思うが、それを乗り越えた安心感から油断しないこと。ここ2~3年の間に状況はかなり変わっており、治安のいい街だったとしても、遠方からプロの窃盗団が遠征してきている例があるので、安全神話は過去のものだと思った方がいい。
令和4年の自動車盗の発生場所は「一般住宅」が全体の38.9%とダントツで、自宅に在宅中、愛車が盗まれるケースも珍しくないのだ。
だからこそ、まだ後付けセキュリティを入れてない人は、「いまさら」と思わず、早急にセキュリティのインストールを検討して欲しい。
その際肝心なのは、セキュリティのインストールは専門店に依頼すること。
誤作動が少なく、確実に愛車を守るためには、膨大なノウハウが必要。オーダーメイドで愛車とその使い方にあった施工を実現するには、その道のプロに頼まないと効果が半減することも!
専門店で、施工台数が多く、なおかつこれまで施工したクルマの盗難被害がゼロ、もしくはゼロに近い実績のあるショップを調べて依頼しよう。
コメント
コメントの使い方昔、コードアラームとか付けてみましたけど、最近のクルマだとアナログ的な対策が良いかと思います。案外ハンドルロック2個とか社外ハンドル外しキット付けてハンドル無しとペダルロック追加の方が電子対策より良いかな。
A110見たいなカードスロット式の物理キータイプが根本的には良いのですが。