ゴールデンウィークなどの長期休暇を利用してちょっと遠出をして心身をリフレッシュさせるはずだったが……。長時間の運転で体がヘトヘト、心もどんより、心身の疲れがとれずに通常営業に体を戻すのがツラいという人も多いのでは?
そんな心身の疲れを癒すために欠かせないのが睡眠。大谷翔平選手のコンディショニングの柱になっているのが睡眠ということで、がぜん注目を集めている睡眠の疲労回復効果。
そこで今回は、睡眠の効能と心身の疲れが一気にとれる眠り方を解説していこう。
文/藤原鉄二、写真/写真AC
疲れがとれないのは成長ホルモン不足が原因
疲労回復効果があるといわれる食べ物を食べたり、ストレッチをしたり、ゆっくり入浴をしてもなかなか疲れがとれない……。そんな悩みを抱えている人は睡眠に問題ありの可能性大。
とくに、眠りが浅かったり、夜に何度も目覚めたり、睡眠時間が足りないなどの問題があると、適正な量の成長ホルモンが分泌されなくなってしまうのだ。
成長ホルモンはダメージを受けた細胞の修復、体内にたまった疲労物質の排出、ストレス緩和など、心身のリカバリーを促す役割を担うホルモンで、分泌される時間帯はほぼ睡眠中に限られる。こういったしくみから、睡眠に問題があると心身の疲れがたまってしまうのだ。
加えて、成長ホルモンの分泌が不十分な状態が続くと、免疫力が低下する、傷の治りが悪くなる、肌トラブルが発生しやすくなる、集中力が低下する、もの忘れしやすくなるなど、さまざまな弊害が発生する。
近年では、肥満やがんや生活習慣病、認知症のリスクが高まることもあきらかになっている。
長く眠ればいいってもんじゃない!?
睡眠は質より量といわれるものの、やはり量が足りないのは問題。
個人差はあるものの、ベストな睡眠時間は7~8時間。このくらいの睡眠がもっとも寿命が長く、それ以上でもそれ以下でも寿命は短くなるといわれている。
ちなみに、医学的には、20時間睡眠をとらない状態が続くと、脳の機能は酒気帯びと同程度まで低下するということがあきらかになっている。つまり、睡眠不足のときにクルマを運転するのはきわめて危険ということだ。
コメント
コメントの使い方