セレナ・ノアたちライバルミニバンに勝てるのか? 返り咲きの「新生オデッセイ」の対抗馬 4選

ミニバンのド真ん中、トヨタ・ノアは充実ラインナップと高いコスパが最大の強み

ミニバンシーンが大忙し!! あっという間に返り咲きの「新生オデッセイ」の対抗馬は?
写真は王道のエアロスタイルらしいアグレッシブさを表現したS-Zグレードのエアロモデル。ノアがもつ迫力や存在感をいっそう引き立てる

 2022年1月にフルモデルチェンジしたノア&ヴォクシーもまたミニバンの定番たる一台であり、新生オデッセイのライバルといっても過言では存在だ。

 なかでも267万円~389万円というリーズナブルな値付けが行われているノアは、一般財団法人 日本自動車販売協会連合会が発表している乗用車ブランド通称名別順位(2023年3月)においても1万984台の8位にランクしており、その人気は依然高い。

 そんなノアの特長のひとつといえるのが豊富なラインナップ展開。先代のオデッセイも駆動方式や乗車定員の違いで9つのタイプから選択が可能だったが、ノアにいたっては29にものぼる細分化が図られており、自分の好みに合わせてエンジン・駆動形式・乗車定員などが選べることは購入する側としてはうれしいポイントだ。

 また、すべての電動モジュールを刷新した1.8リッター直列4気筒DOHCエンジン(2ZR-FXE)を採用した新世代ハイブリッドシステムは、モーターとバッテリーの高出力化とシステムの高効率化によって心地良い加速を実現。

 燃料消費率も23.0~23.4km/Lという優れた燃費性能を達成しており、ガソリン代がなかなか値下がりしない昨今においてはありがたいかぎり。

 インテリアもブラックアウトしたスリムなフロントピラーや水平基調で低くワイドに構えたインストルメントパネルなどが特長となるが、アシストグリップやエアコン吹き出し口などを機能的に配列したルーフ周りもスッキリとした見晴らしの良い開放的空間実現に大きく寄与。

 加えて、機能美を有したインストルメントパネルも金属調フレームにソフト素材を巻き付けた姿をイメージした独創的なスタイルを採用するなど、車両本体価格に見合わないワンクラス上の上質感を放っている。

ライバルは社内にあり!? 30~40代のファミリー層に大人気のホンダ・ステップワゴン

ミニバンシーンが大忙し!! あっという間に返り咲きの「新生オデッセイ」の対抗馬は?
「安心」と「自由」を表現したスタイリングが特徴となるステップワゴン。ユーザーのライフスタイルや暮らしのイメージによって選択できるようAIR(左)とSPADA(右)という異なるふたつのタイプを設定

 先代モデルの価格帯が349万5000円~458万円だったオデッセイに比べてリーズナブルな305万3600円~391万2700円の価格帯も魅力となる現行のステップワゴン。

 クルマ全体でカタマリ感のあるボディによって誰にでも似合うような自由なフォルムと安心感が表現されている通算6代目となる現行モデルは、インテリアも国内のホンダ車では史上最大となる室内空間とどの席でも快適に過ごせるリビングのような居住性、さらには車両感覚がつかみやすい視界と乗り物酔いをしづらくする工夫により搭乗者が安心して過ごせることも大きな特徴となっている。

 パワーユニットは2モーターハイブリッドシステムのe:HEVを搭載したハイブリッドモデルと、静粛性の向上と高出力化を実現した1.5リッター直噴 VTEC TURBOエンジンを搭載するガソリンモデルの2種類をラインナップ。

 モーターがもたらす力強くて滑らかな加速による走行に加え、クルーズ走行時にエンジン直結技術による効率の良い走りを実現したハイブリッドモデルと、エキゾーストポートやタービンなどの改良によってターボチャージャーの応答性を向上させて爽快な加速を実現したガソリンエンジンモデルは、ともにホンダならではの走りの良さも大きな魅力。

 また、新型のオデッセイでは先進の安全運転支援システムであるHonda SENSINGに近距離衝突軽減ブレーキ、オートハイビーム、急アクセル抑制機能が追加されるが、ステップワゴンが採用するトラフィックジャムアシスト(渋滞運転支援機能)やアダプティブドライビングビームの追加は現時点でアナウンスされていない。

 このことからも安心・安全の領域においては、ステップワゴンもオデッセイに決して引けをとっていないことがうかがえる。

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